【生物工学科】感謝!Zoom特別企画(10/18)終わる
ネズミのウンチのDNAの話、海の哺乳類の味覚遺伝子の退化の話を、10月18日(日)、生物工学科のZoom特別企画【哺乳類学最前線】として、させていただきました。関東、甲信越、中国地方での遠隔模擬講義となりましたが、参加者の皆さんには特別企画に興味を持っていただきありがとうございました。初めての試みでしたが、参加者がおられ、とてもうれしく思います。Zoomの様子を生物工学科佐藤が紹介します。
生物工学科紹介
まず最初に学科紹介を行いました。目標、教員の研究、教育カリキュラム、そしてラオス研修を紹介しました。DNAやタンパク質などの小さなスケールから生態系や進化のような大きなスケールまで生物の仕組みを解き明かし、そしてその成果を社会に活用するのが生物工学科の目標です。特に、地域資源の利用や生態系の解明を通して、人と自然が共生する持続可能な社会を構築することを最終的な到達点としています。
模擬講義①【ネズミのウンチのDNAから生態系を探る】
午前は、ネズミのウンチの中に含まれている生き物をDNAで検出する研究について紹介しました。ネズミのウンチは米粒程度の小さなものですので、顕微鏡で見てみても何が入っているのかよくわからないのです。しかし、近年のDNAシークエンサーの進歩により、ウンチの中に存在する生き物のDNAを検出できるようになりました。森の野ネズミのウンチを分析することで、森の生態系の中で小さなネズミが大きな仕事をしていることを解説しました。
模擬講義②【海の哺乳類の味覚遺伝子は退化している】
午後は、海に適応した哺乳類たちの味覚の遺伝子が退化していることを紹介しました。アザラシ、アシカ、セイウチ、クジラ、イルカ、ペンギンの味覚の遺伝子に起きた劇的な突然変異について説明し、餌を噛まずに飲み込むために味を感じる必要性がなくなったのではないかという仮説を紹介しました。最後は、アザラシとアシカ・セイウチは別々の陸上の祖先をもつことが、味覚の遺伝子の退化の解明からわかったという最近の研究成果について解説しました。
紹介した研究のコンセプトは【DNAから生態系まで、フィールドから実験室まで】です。哺乳類の進化や生態はとっても面白いですよ!
今回は、哺乳類の進化や生態のお話でしたが、生物工学科では様々な分野の教育・研究を行っています。興味のある皆さんは、是非こちらの動画サイトから学科のことをもっともっと知っていただければ嬉しいです!
学長から一言:参加してくださった皆さん、ありがとうございました。。。面白かったですねッ!お友達にも紹介してねッ!動物や植物の好きな人、大歓迎!!!