【税務会計学科】新任教員紹介③(白木康晴教授)

【税務会計学科】新任教員紹介③(白木康晴教授)

 新任教員の紹介ですが、最後の大トリは税務会計学科の税法科目の大黒柱、白木康晴教授です。以下、自己紹介です。(投稿:関下)


 4月から経済学部税務会計学科の教授に着任した白木康晴といいます。よろしくお願いします。税法担当です。担当科目は、税法概論Ⅰ・Ⅱ、所得税法、法人税法、大学院税法科目です。着任するまでは国家公務員でした。国税庁に38年勤務して3月に定年を迎え、今年の4月から福山大学に勤務しています。

 福山大学に着任する前は、国税庁企画課で外国調査を担当しており、在任の2年間で6か国の税務当局と面談を行いました。実は、今から20数年前になりますが、外務省に出向し、在香港総領事館領事として返還前の香港に勤務していました。何故か中国経済を担当させられ、中国や台湾にも出張しました。中央省庁の公務員は国内派か国際派に分かれるのですが、当時、私は国際派のつもりでした。

勤務地だった香港

 しかし、帰国後に国税不服審判所という納税者の権利救済機関での勤務が長くなり、いつの間にか国内派になりました。審判所での勤務が長くなる中で税法の研究を続けるとともに、論文というものを初めて作り世に問うたのもこの頃です。何本か論文を発表するうちに受賞することができ、徐々に税法の知識・経験を生かして大学で教育に携わりたいと考えるようになりました。今から数年前ですが、九州の地方国立大学に出向して税法を教えていたことがあります。

 その後、国税庁に復帰してからは、企画課や徴収課に勤務しました。徴収課では、毎月、法務省において裁判官や検察官の人たちと一緒に具体的な事例を基に、国税債権と私債権のどちらが優先するかといった議論をしていました。

 さて、担当の税法ですが、「税法」はその名の通り法律科目なのですが、同時に会計学的な側面と財政学的な側面も有しており、様々なアプローチが可能です。税理士試験との関係で、法学部の設置がない大学においては、経済・経営・商学系の学部に置かれていることが多いです。

 私は、法律的な側面から大学院での税理士志望者の修士論文指導を中心に、法学部あるいは法科大学院でのテキストや授業(判例研究等)を採用しているため、経済学部の学生には異質なもののようになりがちです。また、前期は新型コロナウイルスの影響で遠隔授業を実施しましたが、この遠隔授業を含めて何とか分かりやすい授業となるように試行錯誤を繰り返しているところです。

 

学長から一言:常勤の大学教授になったら、いきなり遠隔授業で、大変でしたねッ!教員のもっとも主要な仕事は学生を育てることですから、学生にとって興味の持てる授業を、学生が主体的に頭を使う授業を、ぜひお願いしますねッ!!!

この記事をシェアする