【大学】一般教養教育科目「実践地域防災学」で地元に住む人のマイタイムラインを提案!!

【大学】一般教養教育科目「実践地域防災学」で地元に住む人のマイタイムラインを提案!!

本学は、防災士養成研修実施法人として広島県内で唯一認証を受けた大学です。「実践地域防災学」が地元の方のご協力のもと、先月に開講され、その報告が宮内教授スマートシステム学科)及び津田講師大学教育センター)から届きました。(投稿:担当T)


本学では、一般教養教育科目として「地域防災基礎」、「地域防災応用」及び「実践地域防災学」を開講しています。
本学は、特定非営利活動法人日本防災士機構から防災士養成研修実施法人として広島県内で唯一認証を受けた大学であり、「地域防災基礎」と「地域防災応用」を修了した学生は、日本防災士機構が実施する「防災士資格取得試験」の受験資格を得ることができます。毎年、多くの学生が防災士の資格を取得しています。

「実践地域防災学」は、「地域防災基礎」及び「地域防災応用」で培った防災・減災に関する基本的な事項をもとに、地元本郷学区の自主防災組織と共同して、実際に生活されている方を対象としたマイタイムラインを作成することを目的に開講しています。マイタイムラインとは、住民一人ひとりが台風が接近する場合、大雨が長引く場合、また短時間の急な豪雨が発生した場合に、個々がとる標準的な防災行動を時間の流れで整理したものです。

今年度の実践地域防災学は、9月14日(月)から9月18日(金)に開講しました。なお、今回の調査対象域は、下の写真の赤い丸の地域です。

引用:国土地理院Web

現地調査として、本郷学区自治会連合会会長の横山典好様、自主防災会会長の佐藤泉様、さらに地元の方のご協力のもと、地区の防災上の特徴や危険箇所等を案内していただきました。

この現地調査の結果をもとに、対象地区の防災上の特性、対象者の特徴、自宅から避難場所までの避難時間を考慮した避難経路、避難経路上の危険箇所の抽出及び避難時の持参物を考慮したタイムラインを作成して、発表することができました。

その発表会には、現地を案内していただいた連合会の横山様、自主防災会の佐藤様、大村様、そして福山市松永支所 松永地域振興課の細谷京平様のご参加をいただきました。避難想定に関して活発な質問や意見交換が行われ、充実した発表会となりました。

最後に、参加者の感想を紹介します。

◇ 本郷学区自主防災会 横山典好様の感想
昨年に続き、今回が2回目です。学生さんと一緒に現地を歩いて回りました。このような機会を通じて、学生さんとともに考え、行動することで、防災対策への意識を再確認しました。
今回の成果は、モデル対象者へお渡しするとともに地元でも住民間で共有し、役立てていきたいと思います。

◇ 福山市松永支所松永地域振興課 細谷京平様の感想
福山大学と本郷学区が連携し、実際に現地調査を行った上で、学生の皆さんが綿密な避難行動計画(タイムライン)を作成されており、私も大変勉強になりました。また、直近の福山市における防災の取組みや災害対応などについても、参加された皆さんと情報共有を図ることができ、大変有意義な時間を過ごさせていただきました。
引き続き、学生の皆さんにおかれましては、こうした知識や経験を活かしていただき、防災意識を高める取組みへの一翼を担っていただけたらと思います。

◇ 受講学生の声
 経済学部Aさん、薬学部Wさん
今回、実際に土石流の警戒区域及び特別警戒区域、急傾斜地の警戒区域及び特別警戒区域の現地を見てまわり、普段見過ごしているあんな場所やこんな場所が警戒区域だと初めて知るとともに、またその区域内に多くの住宅があることを知った。
今回は、コロナ禍により実際に住んでおられる方とはお会いすることができず、高齢の方をイメージして、その方が安全に避難できるための避難経路や避難場所までの時間を考慮したマイタイムラインを作成した。
今後は、自分たちが住んでいる地域についても、そのような視点で地形状況を観察したり、いざというときは避難準備や避難行動をすることの大切さを感じることができた。

 工学部Gくん
日本は地震や台風等の自然災害の発生頻度が高く、防災とは切っても切り離せない。昨年度は、「地域防災基礎」や「地域防災応用」の講義を受講し、その後「防災士」の資格を取得した。そして今回、防災について、より実践的なことが学べるのでこの科目を受講した。学科の専門科目やこの講義で学んだことを、将来の仕事や防災、減災に関することに活かしていきたいと思う。

 

学長から一言:このところ毎年のように、日本各地で豪雨災害・地震災害等々が発生していますから、このような学びを修めたご近所さんや学生が増えると、高齢者の方や障害のある方はとりわけ心強いですねッ!!!福山大学もしっかり貢献して、“皆が防災士”の地域を作りましょう!

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