【情報工学科】幻の研究発表「音響イベントの検出」

【情報工学科】幻の研究発表「音響イベントの検出」

卒業研究の研究成果を発表するにあたり、COVID-19の影響により幻の学会発表となってしまった情報工学科コミュニケーション・サイエンス研究室の4年生について、情報工学科の森田講師が報告します。(学長室ブログメンバー:中道投稿)

コミュニケーション・サイエンス研究室4年生の田中聡一郎くんですが、卒業研究の成果について3月16~18日に埼玉大学で開催予定だった「日本音響学会2020年春季研究発表会」で発表予定でしたが、COVID-19の影響により開催が中止になってしまい、現地での発表は残念ながら叶いませんでした。
https://acoustics.jp/

今回はやむを得ない事情での開催中止となったため、下記の発表は成立したものとして扱われます。
「聴覚的印象に着目した笑い声検出の検討」 田中聡一郎,森田翔太,鵜木祐史,日本音響学会2020年春季研究発表会講演論文集,pp. 829-832,2020.

本研究テーマは、福山大学研究プロジェクト「瀬戸内の里山・里海学」の中の研究テーマ『里山の里の災害対策と保全のためのIoTシステムに関する研究』の一部として、イベント検出技術の新しいアプローチを構築しようと取り組んだもので、将来は害獣の鳴き声や土砂災害の音といった音響イベントの検出に発展させてIoTシステムに組み込む予定で取り組んでいます。
しかし、害獣の鳴き声や土砂災害時の音を入手することは容易でないため、私たちの身近な音の1つである『笑い声』をテーマに田中くんは卒業研究に取り組み、新しいアプローチを構築しました。

研究に取り組む田中くん

研究に取り組む田中くん

研究には、新しい技術などの提案や新しい発見が求められます。
今回の発表では、聴覚的印象として音質評価指標を導入すること(新しい方法の提案)により、これまでに検出が難しかった鼻笑いや愛想笑いの検出率が向上したという結果(従来のアプローチとの比較による優位性を示す結果)が得られたわけです。

 

学長から一言:田中聡一郎くん、実際に学会では発表できなくて残念でしたが。。。面白い発展性のある研究ですねッ!この次は、イノシシの鼻息や唸り声で?!?実用的な応用範囲も広そうですねッ!

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