【税務会計学科】２年生が簿記検定１級合格！

学科の特徴である会計学・経営学に直接関連する「日商簿記検定」を受験するよう学生に勧めています。今回は、税務会計学科２年の学生が日商簿記検定１級に合格したことをお知らせします。学長室ブログメンバー税務会計学科の関下です。

経済学部では、資格取得に力を入れています。特に、税務会計学科では、学科の特徴である会計学・経営学に直接関連する「日商簿記検定」を受験するよう学生に勧めています。受験する学生に対しては、年３回の日商簿記検定の受験機会に合わせて「簿記検定試験対策講座」を実施しており、昨年及び一昨年とも２０名近い合格者を輩出しています。

今回、税務会計学科２年の山岡一幾くんが６月９日に実施された日本商工会議所主催の第１５２回簿記検定試験において、見事に１級合格の栄誉を手にしました。

税務会計学科　２年　山岡　一幾くん

山岡くんは、入学時すでに簿記検定２級に合格しており、入学後は簿記の専門学校へも通い、いわゆるダブルスクールで６月の検定試験に備えてきました。学科としてもこれを最大限支援するべく、本人と学習の方向性について相談しました。加えて、教材・問題集等を提供し、学習の後押しも行いました。

日商簿記検定１級は、難易度が極めて高く、初級・２～３級に年３回の受験機会があるところ、１級は６月・１１月の年２回しか試験が実施されていません。また、その合格率は毎回わずか１０％程度です。実施回によっては１０％を大きく下回ることも珍しいことではありません。日商簿記２～３級の知識を前提としたうえで１級を受験する場合、一般的に１，０００～３，０００時間の勉強時間が必要と言われています。

表１：近年の日商簿記検定1級の受験者数・合格者数・合格率

出典：日本商工会議所ホームページ

日商簿記検定１級は、極めて高度な商業簿記・会計学・工業簿記・原価計算を修得し、会計基準や会社法、財務諸表等規則などの企業会計に関する法規を踏まえて、経営管理や経営分析を行うために求められるレベルです。合格すると税理士試験の受験資格が与えられます。公認会計士や税理士などの国家資格への登竜門とされている資格です。

この難関を１回のチャレンジでクリアした山岡氏の努力は特筆に値し、今後のさらなる成長が期待されます。本人によると、将来は税理士になることを目指しているとのことです。

税理士試験は、税理士になるための国家資格であり、税理士となるのに必要な学識およびその応用能力を有するかどうかを判定することを目的として行われます。税理士試験は、会計学に属する科目（簿記論及び財務諸表論）の２科目と税法に属する科目（所得税法、法人税法、相続税法、消費税法または酒税法、国税徴収法、住民税または事業税、固定資産税）のうち、受験者の選択する３科目（所得税法または法人税法のいずれか１科目は必ず選択しなければならない）について行われます。なお、税理士試験は科目合格制をとっており、受験者は一度に５科目を受験する必要はなく、１科目ずつ受験することも可能です。

税理士試験の合格基準点は、各科目とも満点の６０％で、合格科目が会計学に属する科目２科目及び税法に属する科目３科目の合計５科目に達したときに合格となります。

この税理士試験の受験資格として「日商簿記検定１級合格者」があり、受験資格を得るために山岡くんは頑張ったといいます。彼は３年生で税理士試験の簿記論・財務会計論を受験・合格し、その上で税務会計学科の特徴的制度である「飛び級制度」を利用して、４年生を飛ばして本学大学院に入学することを目指しています。また、大学院入学後は税法に関する修士論文を執筆し、税理士試験の２科目免除を受けるとともに税法科目１科目を受験し、最終的に税理士試験合格をするという明確なキャリアパスを描いています。

山岡くんは、入学当初から税理士になるという明確なビジョンを描き、戦略的に夢の実現に邁進しています。他の学生やこれから税理士を目指す後輩の良きロールモデルと刺激になることを期待しています。

学長から一言：山岡君、おめでとう！！！素晴らしい努力のたまものですねッ！そして、税理士になるという明確な目標に大きく前進しましたねッ！そして、支援･指導の関下講師もお疲れさま！