【大学】大規模地震災害を想定した避難訓練を実施
11月22日(金)、震度6強の地震が発生しましたが、建物や設備に大きな被害は発生せず、屋外への避難が可能という想定で避難訓練を実施しました。その様子について、危機管理委員会副委員長で担当学長補佐の平が報告します。(投稿は企画・文書課)
地震の発生は、2限目の授業が行われている11時50分に設定しました。1号館では館内放送、他の建物では教員が訓練開始を知らせました。まずは、身の安全を確保するために1分間ほど机の下などに身を隠した後、貴重品とスマートホンなど最低限の荷物を持って、それぞれの場所から指定された避難場所へ移動しました。当日2限目の履修者数は1,751人でしたが、授業とは関係なく実験や卒業研究等で大学に来ていた学生や勤務中の教職員もそれぞれの判断で避難訓練に参加しました。
各建物や教室から指定された避難場所へ移動した後、11時57分にZelkovaのメールで発信された安否確認訓練へ回答を行いました。安否確認訓練は、避難訓練の時間帯に大学にいない学生や教職員も対象とし、全構成員4,225人へ配信しました。安否確認システムは今年度新たに改訂したものですが、受信したメールのアドレスからワンタップでアクセスできるため、簡単に回答することができます。1時間経過時点で2,343人から回答があり、55.5%の回答率となりました。避難訓練時の授業への履修者を中心に、避難場所から一斉に回答が行われたものと思われます。
記念広場に避難して安否確認システムで回答中
また、1号館で授業をしていた学生と教員及び勤務していた教職員は、1号館東側の記念広場に避難しました。安否確認システムに回答後は、福山地区消防組合西消防署今津出張所にご協力いただき、消火訓練を実施しました。消防車を含めて3台、8名の方に大学へお越しいただき、ご指導いただきました。今回は3つの消化器を持ってきていただき、赤いカラーコーンを火元に見立てて、学生と教職員が順番に消化器の使用方法を指導していただき、消火訓練を行いました。普段、私たちの周りには消化器が備え付けてありますが、実際に使用する機会はほとんどないと思います。このような訓練を通じて、災害時には躊躇することなく、適切な行動がとれるようになると思います。
消火訓練の風景
消火訓練後は、福山地区消防組合西消防署今津出張所の消防指令の村上伸行所長から講話を賜りました。「福山地区は災害の影響を受けにくいという意識が強いですが、南海トラフ地震は30年以内に必ず起こると予測されていて、その際には甚大な被害が予想されます。それは明日かもしれません。今日のような避難訓練を実施して、災害についてどのように対処するか、訓練を通して改善すべき点はないかなど常日頃から考えておくようにしてください。」といったお話がありました。
福山地区消防組合西消防署今津出張所消防指令の村上伸行所長による講話
最後に、大塚副学長から全体講評があり、避難訓練の意義及び参加への謝意とともに「訓練を単なる訓練として考えず、実際の災害だと想定して迅速かつ真剣に行動し、実際に災害があった際に役立つようにしてください」との指導がありました。避難訓練は定期的に実施していくため、次回からの訓練では災害発生の知らせ方や各建物での誘導班による声かけも行って、参加者も臨場感を持つことができる工夫もしたいと考えています。
大塚副学長による講評
福山大学の校地面積は25万5,234㎡、校舎41棟の総延床面積は11万4,611㎡もあります。今回も、所定の避難場所は5箇所に分かれて移動しました。現在、教職員に避難場所及び避難経路の適切性に関するアンケートを実施しています。その意見を集約し、今回の災害避難における問題点を把握して安全に速やかに避難できる経路と場所の検証を行い、改善すべき点があればホームページでの周知、「福山大学危機管理基本マニュアル」にも反映していきたいと考えています。
福山大学キャンパス全景
今後も同様の訓練を定期的に実施し、災害に備える心構えを醸成していきたいと思いますので、関係各局のご協力をよろしくお願いいたします。
【参考】
福山大学では、危機管理基本マニュアル、福山大学自然災害対応マニュアルを昨年度末に作成し、これらによるSD研修や学生指導も前期に実施済みです。
学長から一言:「天災は忘れた頃に来る」は、今は昔。。。最近は毎年のように大きな災害があちこちで起きて大きな被害をもたらしています。。。常に災害に備え、対応等を改善することが必要です。。。学生、教職員の皆さん、これも学びと教育の一環です!