【経済学科】アメリカスポーツビジネス研修を実施!
本学の提携校であるカリフォルニア大学リバーサイド校(UCR)でのアメリカスポーツビジネス研修(9月1日~9月13日実施)のレポートを行いたいと思います!学長室ブログメンバー経済学科の藤本倫史が報告いたします。
なお、この研修は2回目の実施となります。
スポーツビジネスの本場であるアメリカでの研修により、スポーツ経済や経営学についての知識と理解力の向上はもちろん、アメリカで研修することによるコミュニケーション能力の向上、そしてプロスポーツ経営を体験することで就職活動へのモチベーションアップにつなげていきたいと思い、企画しました。
海外へ行くのが初めての学生もおり、とても緊張していました。
到着日と翌日は、ホームステイファミリーなどと異文化交流を行いました。
そして、研修初日のオリエンテーションでは、今回のプログラムを一緒に作ったUCR Custom ProgramsManagerのNicholas Macias-Williams氏から歓迎のお言葉をいただきました。本学からは、研修生を代表して経済学科1年生の向田愛子さんが挨拶をしました。
続いて、午後からは英語のインストラクターであるDavid Bishop氏に自己紹介など今回の研修に必要な英語のレクチャーを受けました。
2日目は、メジャーリーガーの大谷翔平選手が所属するロサンゼルス・エンジェルスの本拠地であるエンジェルスタジアムを訪問しました。ここでは、ボールパーク・オペレーションについて、球団スタッフのポール・モリネスさんやゲイリー・田中さんの案内で、通常の球場ツアーでは回れない場所を見学しました。
今回は、大谷選手の加入後の影響やエンジェルスの今後の球場戦略などをお聞きしました。また、最も高い年間シートは2500万円以上しており、観客動員数が伸び悩んでいるメジャーリーグは放映権料と客単価で収入を伸ばしていることがよくわかりました。
また、案内してくださった田中さんは、日本人スタッフとしてアメリカのスポーツビジネスを長年経験しており、「今、スポーツビジネスはとてもチャンスがあるから、是非頑張ってください!」と激励の言葉をいただきました。
また、このスタジアムツアーでは嬉しいサプライズがありました。まず、この日に試合はありませんでしたが、年間スポンサーが球場で楽しんでおり、カメラマンも来ていました。ちょうど私たちがグランドレベルに出た時にカメラマンがサービス精神を発揮してくれ、バックスリーンに学生たちを映し出してくれました。
それと同時に、スタジアムDJの方が「Welcome Fukuyama University!」と本場の場内アナウンスを演出してくれました。前回はドジャースタジアムでもこの言葉が流れましたが、学生たちはとても喜び、一生の思い出になりました。
3日目は、午前にUCRの学生とセッションを行い交流を深め、さらにUCRで日本語教育を行っておられる佐藤玲子先生には、海外留学の意義とアメリカの地域スポーツのレクチャーを受けました。
午後は、地元のショッピングモールで各店舗にインタビュー調査を行いました。今回の研修には女子学生が5名参加しており、その班はディズニーランドを含めたエンターテインメントや文化をプレゼンすることになっており、各メンバーが必死に英語でインタビューを行っていました。
5日目は、ディズニーランド&カリフォルニアアドベンチャーへ行きました。ここでは、ディズニーの集客方法とサービスについて、フィールドワークをしながら学びました。
ディズニーランド班は、グッズショップなどを日米と比較し、キャストやお客さんにインタビューをして経営戦略やグッズ戦略の気づきをメモしていました。
皆さん、アトラクションやショーを楽しみながら、学びを深めていました。
7日目は、朝早くからもう1つのメインカリキュラムを行う場であるプロサッカーリーグのMLSLAギャラクシーの本拠地Dignity Health Sports Parkへ行きました。
このセンターは、サッカーだけでなくNFLのロサンゼルス・チャージャーズの本拠地でもあり、カリフォルニア州立大学ドミンゲスヒルズ校キャンパス内にある複合スポーツ施設です。球団スタッフのハンセル・ソト氏や他2名の方に案内していただきました。
スタジアムに加え、2000席から20000席まで拡張可能な屋外陸上競技場、8000人収容の屋外テニスコート、2450人収容の屋内自転車競技場等からなるスポーツだけでなく複合的に使えるスポーツ施設でもあり、2020年3月に完成する福山市の新総合体育館にも活用できるアイディアが豊富にありました。
ソト氏にもインタビューを行い、マーケティングや経営戦略を積極的に学んでいました。今回は若い球団スタッフが主でしたが、全員3年くらいのインターシップを経て球団スタッフになっており、学生たちもとても刺激を受けていました。
また、ここでもサプライズがありました。チームのスター選手であり、元スウェーデン代表でもあるズラタン・イブラヒモヴィッチ選手が前を通りかかり、本学科3年生の森川くんが積極的に話しかけ、写真を撮ってもらっていました。
その後、お昼に移動し、プロバスケットボールNBAのスターチームであるロサンゼルス・レイカーズとクリッパーズの本拠地があるステープルセンターへ行きました。
ここでは、グッズショップを中心にインタビュー調査を行いました。今回はバスケットボールが好きな学生が多くおり、感動していました。
そして、長い1日の終わりは再び、エンジェルススタジアムへ行きました。
ここでは、エンジェルス対インディアンス戦を観戦し、生の大谷選手に感動しながらも、先日学んだばかりの球場の戦略も学び直しました。
大谷選手はノーヒット、試合も負けてしまいましたが、お客さんが入ってからの球場のオペレーションやイベントなど学ぶところは多かったと思います。
また、最終日前にはUCRの学生にスポーツ施設のファシリティ・ツアーを行ってもらい、私たちも実際にバスケットボールなどを体験しました。
日本でも大学スポーツの活性化が課題となっていますが、UCRもとても施設は充実しており、全て学生が運営し、1日5ドルで学生たちは利用が可能となっています。この運営についても、学生たちが真剣に質問していました。
そして、いよいよ最終日です。3班に分かれて研修での研究成果を英語で発表しました。各班のテーマを挙げます。
・スポーツとまちづくりチーム(河本、慶留間、岩本)―福山とロサンゼルスのスポーツプロモーションの比較
・プロスポーツチーム(坂上、森川、岡本)―日本とアメリカのプロスポーツチームの経営戦略比較
・エンターテインメントチーム(吉田、竹根、小西、桑田、向田)―日本とアメリカのディズニーランドの経営戦略比較
短期間での非常に濃密な研修でしたが、ホームステイ先に帰宅してからもパワーポイントと英訳を頑張り、またこの研修で学んだジェスチャーやポイントで動画を入れるなどの点も工夫し、それらの努力の結果、飽きられないプレゼンテーションができました。
講師陣やスタッフからは「短期間でよく頑張った」「日本との比較がよくわかった」「ユーモアにあふれる独自の提案があった」など、お褒めの言葉をいただきました。
最後に、リーダーである本学科4年生の河本直希くんがお別れの挨拶のスピーチを行いました。
学生たちからは、「非常に刺激になり、研究や就職活動にとって成果のある研修だ」との感想がでました。最後の修了式では、プログラムの修了書をいただきました。みんな充実した表情で受けとっていましたが、ホームステイファミリーとも良い関係が作れたようです。
これから本学科の発展のために、さらによりよい研修にしていきたいと思います。また、今回、研修に携わっていただいた関係者の皆様には感謝を述べたいと思います。ありがとうございました。最後に参加した学生からの声を3件お届けします。
【経済学科4年 河本直希くん】
この研修で多くの学びをすることができました。その中で1番印象に残っているのが、アメリカのスポーツ施設やビジネスは日本との環境がまったく違っていることです。アメリカでは、毎日スポーツを楽しくすることができる環境が整っていました。まさに、普段から生涯スポーツを実践していることを肌で感じることができましたし、エンターテインメント産業としても楽しみながら仕事をしていることが印象的でした。この経験から日本では何が足りないか、今後の課題やアメリカの現状との比較を見つけることができました。卒業論文に活かすことはもちろん、来年4月から広告代理店に就職する予定になっているので、これを活かして社会人になっても頑張っていきたいです。
【経済学科3年 慶留間大智くん】
研修前からアメリカでの個人目標とグループ目標を全員で共有し、それが達成できたことがよかったと思っています。初日からホームステイファミリーと英語で話したり聞いたりすることで、コミュニケーションの大切さを再確認でき、英語の素晴らしさを感じられました。今回の研修では、本学でのスポーツ経営学などの授業の応用として、一般の方が見ることのできない施設やスポーツ企業内部も見せてもらい、とても勉強になりました。また、日本とは違う教育の方法やアメリカスポーツビジネスの奥深さなど、日本に普段生活していてはわからない部分を肌で感じることができました。私自身、来年もう一度UCRへ行き、英語を上達させてスポーツマネジメントをアメリカで学びたいと考えています。本当にこのプログラムに携わった関係者の方々に感謝していますし、今後につなげていきたいと思います。
【経済学科1年 向田愛子さん】
今回の海外研修を終えて思ったことは、参加して本当に良かったことです。私はこの12日間を通して様々な貴重な体験をさせていただきましたが、まず痛感したのが言葉の壁です。英語で会話することなど日本ではなかなかできないことなので、伝えるのに苦戦しましたが相手も理解しようと努めてくれたため会話が成立した時はとても嬉しく感じ、もっと話してみたいと思うことができました。他にもなかなか行くことのできない施設を訪れることができました。なかでも私が一番驚いたのは、大学の施設です。大学のアスレチック施設に、ジム、ボルダリング、ヨガスタジオ、バスケットコートなどたくさんの設備が整っていました。広大な面積を持つアメリカだからこそできることなのだと思い、日本との大きな違いだと感じました。今回1年生として参加させていただき、優しい先輩にも恵まれ、本当によい経験となりました。また、機会があれば参加したいと思っています。
学長から一言:学生の皆さん、13日間のアメリカ・スポーツビジネス研修では、本場のスポーツビジネスの表と裏を少しだけれど知ることができて、とても有意義でしたねッ! 第1回目の研修から数年たっていると思いますが、前回と比較し、学生のみなさんがかなりたくましくなっているように感じました。。。そして、たくさんの現地の方たちが学生の教育に協力してくださって、感動的です!ありがとうございました!!!そして、引率の藤本倫史講師には、こころから、お・つ・か・れ・さ・ま!