【国際経済学科】トップ10・中国研修レポート第二弾!

【国際経済学科】トップ10・中国研修レポート第二弾!

3月20日から首都北京決戦です。。。国際経済学科では、3月14日~31日の間、トップ10カリキュラム・中国研修を行いました。前回の研修レポートに引き続き、引率の萩野覚教授から続報が届きましたので、学長室ブログメンバーの私、藤本がご紹介します!


3月14日から始まった国際経済学科のトップテン中国研修は、大連、青島を経て、いよいよ、3月20日から首都北京決戦です。

まずは、福山大学と提携している対外経済貿易大学を訪問しました。

対外経済貿易大学にて西村友作教授と

同大学では、キャンパスツアーの後、西村友作教授(写真の右端の方)と昼食をとりながら懇談しました。同教授は、今年の初め、日本人として初めて対外経済貿易大学の教授になられた方で、新聞でも取り上げられています。西村教授が中国を志向するようになったのは、20歳の時に参加した中国での3週間の研修がきっかけだったとのことで、福山大学の3週間の中国研修について、特別な思いをもって語って頂きました。もしかすると、今回の参加者の中から、将来の対外経済貿易大学教授が出るかも...もちろん、それは、学生の努力次第です。ちなみに西村教授は、中国行きにスイッチが入った後、生まれて初めて自分の財布から勉強のためのお金を出し、毎日、中国語の勉強に耽ったそうです。とのことで、参加学生には、福山大学孔子学院の講義を最低3コマ受講するようにアドバイスしておきました。

日本語の授業を見学

その後、対外経済貿易大学・国際経済貿易学院の史歌先生の日本語の授業にお邪魔し、学生と意見交換を行いました。当方から、日本の文化・社会・経済の良い所や悪い所について議論して、日本を良くする提言をして欲しいとお願いしたところ、アイドル論から高齢化社会の問題に至るまで、多くの提言を頂きました。中でも印象的だったのは、引きこもりについての中国人学生の見方です。中国は、働く人が大切にされる社会だから、ひきこもりは少ない。日本のひきこもり解消のためには、中国の方が一生懸命取り組む姿を日本で見せてはどうか、との提案でした。なるほど、という面もあります。ただ、人間は、社会をつくって生きて行く以上、日本人であれ中国人であれ、助け合って生きて行くという面も忘れてはなりません。

日本を良くするには・・・?

 

その後、三菱東京UFJ銀行北京支店、JETRO北京事務所、日本銀行北京事務所、を訪問し、中国経済について話を聞きました。

三菱東京UFJ銀行北京支店にて石洪・中国調研室長(左下)と

三菱東京UFJ銀行北京支店の石洪・中国調研室長は、福山大学の大久保名誉教授が同行中国代表であった際に秘書をされていたとのことで、弟分を迎えるような雰囲気で温かくもてなしていただきました。同室経理の余恭さんからは、中国経済や一帯一路政策について、大変興味深い話を聞きました。ヨーロッパとアジアが結びついてユーラシア、何ともロマンのある言葉です。それをかつてのシルクロードのように、陸と海で繋げて行こうというのが一帯一路政策です。あくまでの中国政府の政策ですが、日中関係が改善する中、第三国での日中企業の提携等も期待できるとのこと。ちなみに、今夏のトップテン研修では、ポーランドの大学を訪問し、中国の一帯一路政策の欧州への影響について議論してみようと思っています。

 

JETRO北京事務所にて宗金・経済信息部長(右端)と

JETRO北京事務所の宗金・経済信息部長からは、日中の貿易・投資の動向について、具体的な投資案件も含め話を聞きました。最近は、養老介護の分野で日本企業の中国進出が目立つとのこと。確かに、日本は高齢化のフロントランナーで、そうした分野でのノウハウが蓄積していますよね。この間、JETRO北京事務所の取り組みとして、知的財産権保護が重要だとのこと。同事務所に陳列されている中国製コピー商品が何とも見事でしたので、その陳列棚をバックに写真を撮りました。右端が宗金部長です。その上にあるのは、日本酒の松竹梅のコピーです。飲んで害が出ると問題がありますよね。その左に、サクラクーピーペンシルのコピーがありますが、商品名は、Caitong World Crayonです。Caitong の意味は、中日辞典から推測すると、彩る児童???確かにサクラクーピーペンシルは、小学生の時、誕生日プレゼントとして憧れの品だったなあ...

 

日本銀行北京事務所にて

日本銀行北京事務所は、北京の繁華街に位置する国際貿易ビル内にあり、事務所から中国国営テレビCCTVの本部建物が良く見えます。写真の左端が、同事務所の渡辺次長で、中国経済のリスク要因や新しい動きについて、分かり易く説明して頂きました、リスク要因としては、過大な金融レバレッジ(少ない元手で多くのお金を回すこと)があり、これに対処するべく、金融規制が強化されているとのこと。中国の経済政策を見ると、積極財政で景気にプラス、金融政策は中立、金融規制は強化で景気にマイナスという格好で、バランスを取りつつ相互補完して行くんだそうです。うまく行けば見事なポリシーミックスですね。新しい動きとしては、モバイル決済やシェアリングエコノミーの動きを紹介してくれました。後者の代表例は、シェア自転車です。渡辺次長は、ブルーゴーゴーの会員になって自転車を利用していたところ、同社が倒産して会員登録料を踏み倒されたとのこと。新しい動きにはリスクもある、ということを、自虐ネタで分かり易く説明して頂いた次第です。

 

金曜日からは、河北大学の方々と一緒です。土曜日には、長城に連れて行ってくれるということなので、「やはり中国に来たら万里の長城だろう!」と意気込んでいたら、中国のローカル自動車メーカー、長城の工場見学でした。もちろん、これこそが、トップ10研修の目的なので、嬉しい限りです。長城は、当初、アフリカに輸出するトラックを造る小さい会社だったのが、今では、HAVALやWEY(社長の名前の魏の中国読み)といった人気のSUV車を生産し、従業員は8万人もいるそうです。巨大で、スウェーデンやドイツの技術を導入して自動化された工場を見学した後、ピカピカした本社・技術センターも見学しました。ドイツは、Industry 4.0、すなわち、製造プロセスを自動化させる第4次産業革命を推進しており、その波が中国にも届いているようです。ちなみに、今夏のトップ10研修では、ドイツも訪問し、Industry 4.0の現場を見たいと思っています。

中国のローカル自動車メーカー「長城」の工場見学

その後、河北大学日本研究所の裴桂芬所長以下、先生方や大学院生の方々と、やはり中国に来たら、ということで、卓球で汗を流しました。トップの写真は、卓球会場ともなった、ソーラーパネルでできたテーマパークで撮ったものです。このあたりも、中国は意外と進んでいます。


学生も疲れが溜まってきているころだと思いますが、最後までしっかり研修に参加して多くのことを吸収してきてほしいと思います。帰国後の成果報告を楽しみにしています!

 

学長から一言:中国には、1960年代の日本の高度経済成長期のような勢いがありますねッ!学生の皆さん、たくさん学んで帰国してください。。。成果報告を期待していま~す!!!

 

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