【薬学部】学長賞受賞予定者が学長室訪問!
第104回薬剤師国家試験(2月23・24日)を終えた次の日(2月25日)、学長賞(学業部門)に選ばれました6年生 3名が、研究・活動内容の報告に学長室を訪れましたので、薬学部の道原が報告させていただきます。
薬学部からは、昨年の1名から3倍に増え、3名が栄えある卒業時の学長賞に選ばれました。
3名の壮大な研究・活動内容について、ゴクゴク簡単に説明させていただきます。
■ 德永芳美さん(活性分子物理化学研究室)は、論文報告が認められ、学長賞(学業部門)を受賞です。
德永さんは、日本とインドネシアにおけるキナエンドファイト糸状菌の構成およびキナアルカロイド産生能の比較を行い、産地の違いによりエンドファイトの構成が異なる事、さらに日本産のエンドファイトはインドネシアのそれに比べ、アルカロイド産生量が著しく減少する事を明らかにしました。この内容は、“Endophyte composition and Cinchona alkaloid production abilities of Cinchona ledgeriana cultivated in Japan” Journal of Natural Medicines (2019)73:431-438. に掲載されています。この研究は、インドネシア国立生物学研究所との共同研究です。驚くべきことに、今回使用したキナは福山大学薬草園から採取したものです。 薬草園、恐るべし!
■ 内野結花さん(病態生理・ゲノム機能学研究室)は、論文報告・学会での奨励賞が認められ、学長賞(学業部門)を受賞です。
内野さんは、脳卒中関連分野の基礎研究において成果を上げ、脳卒中易発症ラットの血清コレステロール(Chol)低下は、17βヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ7(Chol合成酵素)の減少に起因していることを明らかにしました。前述の内容を第56回日本薬学会中国四国支部学術大会で発表し、学生発表奨励賞を受賞しています。また、社会薬学系分野の調査研究にも従事し論文を報告しています。“The Practice of Community Health Activity by Pharmacy Students during the University Festival and Evaluation of the Effectiveness” Japanese Journal of Social Pharmacy (2017) 36(2):97-105. 内野さんは、2017年度・2018年度に、それぞれ学長賞(学業部門)・(社会活動部門:団体)を受賞しています。
■ 田村安希さん(病態生理・ゲノム機能学研究室)は、論文報告・学会での奨励賞・学内でのポスター賞が認められ、学長賞(学業部門)を受賞です。
田村さんは、脳卒中発症の基礎研究において成果を上げ、脳卒中時に生じる細胞間脆弱化における細胞接着分子クローディンD1(CLDND1)の発現がマイクロRNAにより調節されることを明らかにしました。前述の内容を第57回日本薬学会中国四国支部学術大会で発表し、学生発表奨励賞を受賞しています。また、前述の内容に関する論文作成にも従事し論文を報告しています。“Levels of tight junction protein Cldnd1 are regulated by microRNA-124 in the cerebellum of the stroke-prone spontaneously hypertensive rat” Biochemical and Biophysical Research Communications (2018) 498(4):817-823. 田村さんは、2018年度の学長賞(社会活動部門:団体)も受賞しています。さらに、学部内6名のみに与えられる実務実習報告会優秀ポスター賞(病院部門)も受賞(2018年6月)!
3名とも、国家試験が終わった次の日ということもあって、心底疲れ切っていましたが、松田学長の「次は、卒業式の壇上でお会いしましょう!」という、ありがたいお言葉を受け、感無量の様子でした。
薬学部(薬剤師を目指す学生たち!)にとって、6年間の学業成績を維持しながら、研究を続け、成果(学会賞・論文)を出すことは並大抵の努力では成し得ません。 素晴らしい! エクセレント!
3名の学生に対し、松田学長から「一生心に残る、ありがたいお言葉」をメダルと共に渡してあげてください。
薬学部教員一同、期待しております。(→ 薬学部の教員一覧は、こちらから)
学長から一言:学部卒業、と言っても6年生ですから、論文内容もさすがですねッ!皆さん、本当におめでとう!!!後輩にとっての素晴らしい目標にもなってくれましたよ。。。では卒業式の日に、壇上で!!!