【サークル】学友会海洋生物研究会〜アマモ種子の選別活動〜

【サークル】学友会海洋生物研究会〜アマモ種子の選別活動〜

尾道市と浦島漁業協同組合が主体となって実施されている『アマモの種子選別活動』に8月20日に参加した海洋生物研究会広報担当の奥井さんから報告が届きました。(投稿はブログメンバーの山岸)

 


この活動は、5月24日に行った『アマモの花枝採取活動』(https://www.fukuyama-u.ac.jp/magazine/post/97930/)の際に桟橋に吊るした花枝についていた種子が熟成したため、それらをネットから取り出し、状態の良い種子を腐食した葉やゴミから選別するための作業でした。

今回の活動では、浦島漁協の建物をお借りし、海洋生物科学科 海洋植物科学研究室の山岸教授の指導を受け、研究室の4年生と一緒に私たち研究会からは16人の部員が参加しました。

まずは尾道市農林水産課の職員から当日の流れを説明頂きました

長靴に履き替えて、種子を吊り下げた桟橋へ向います

紐をほどいて5月に吊るした種子入りのネットを引き上げます

ネットには多くの付着物が・・・

小さなカニを沢山見つけました!カニ好きの部員は大興奮

場所を移動して、中に入れたアマモの花枝や重り用の石を取り出しました

まずは目の粗いザルに中身を出し、大きなゴミを取り除きます

次に、先程濾した種子や小さなゴミに海水を入れ、水に浮いた種子や泥を流すという作業を繰り返し行います

ここでも貝やバフンウニの赤ちゃんなど小さな生き物を発見!

これがアマモの種子です

芽が出た種子も発見!

泥を流した後のものがこちらです!

この写真から種子を見つけることができますか??(答え合わせはブログの最後で!)

ここからは手作業で種子だけを選別していきます。

バットに少しずつ取り分けます。 給食時間の光景のようですね(笑)

さて、これからが大変です!ピンセットを用いてゴミと種子を分別します

みんな黙々と作業を進めていきます

取り出した種子はこんな感じ

ここでも沢山の生き物を見つけました!

ウミウシの仲間

ナマコの仲間

その他にもエビの仲間や貝、イソギンチャクなどなど…

午前中に予定していた時間内ではすべての選別が終わらなかったので、山岸教授の研究室に持ち帰り、4年生たちが引き続き選別作業を継続しました。研究会からは2名の部員が参加して、作業を手伝いました。

最終的に集まった種子の数は、推定で約14,000個、重さにして132gほどだったそうです。今回選別した種子は年末に計画する播種活動まで、冷蔵庫の中でしばらく保管されます。

今回活動できたのは3時間程度の短い時間でしたが、水路から種子を洗浄するための海水をバケツで何度も汲み上げるなど、若い力を活かして、今回も尾道市と浦島漁協で取り組むアマモ再生活動に貢献することが出来ました。初めての作業で慣れないこともあり、選別には予想以上に時間がかかるなど、今後に向けて改善しなければならない課題は多く残りましたが、5月の活動よりも多くの部員が参加でき、より多くの学生にとって、現場の苦労を知るとても良い経験となりました。

今後も尾道市や浦島漁協との連携を深め、地域の海洋環境保全活動など、様々な取り組みに挑戦していきたいと思います。

最後に種子探しの答え合わせです!全て見つけることができましたか??

 

学長から一言:地元尾道市や浦島漁協と協力して、海洋生物研究会が瀬戸内海の環境保全に一役買っているアマモの藻場作り。これまで大事に育ててきた種子の中から状態の良いものだけを選別する地道な作業。その過程では、アマモの種子以外にもさまざまな生き物に触れることができて、海洋生物研究会にふさわしい活動になったようです。お疲れ様でした。

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