【生物工学科】醸造試験室のエアコンに省エネグッズを導入しました!
急に肌寒くなりました。今年の夏はエアコンフル稼働だったのではないでしょうか。電気代高騰の折、困っている方が多いだろうと思います。そこで、年中稼働している生物工学科ワイン醸造室のエアコンに省エネ商材を取り付けてみましたので、その効果をシェアいたします。
生物工学科の醸造試験室では家庭用エアコンより少し高性能な中温エアコンを設置して、15℃前後に保っています。ワインの保存に最適な温度帯です。気になるのはその消費電力です。今回は福山の販売代理店オールサンシャインさんから空調機用静電除去シートCONTINEWM®導入の提案を受け、実際の効果を検証してみました。
できるだけ正確なデータになるよう、測定方法は2023年の醸造室の出入りの少ない1月前後、消費電力のロガーを設置してCONTINEWM®の有無による14日間ずつの測定を行いました。その上で、外気温がほぼ同じだった14日間(7日間×2)のデータを抽出して、消費電力の平均値を比較しました。
結果は下のグラフに示しました。7日間の平均気温それぞれ5.2℃の中、CONTINEWM®設置前は平均13.22 kWh、設置後で平均9.13 kWh、約31%の消費電力削減となりました!
上記測定したのは冬(暖房)でしたが、普通のエアコンはヒートポンプで空気を圧縮し、その時発生した熱をそのまま暖房に、または圧縮空気が元に戻るときに周りの熱を奪うので冷房に使います。つまり暖房も冷房もヒートポンプの働きによるので、この省エネグッズはどちらにも有効と思われます。
製品のHPによると、CONTINEWM®が静電気によるプラスの帯電を解消し、本来の熱交換効率に回復させることで省エネになると説明されています。このような省エネグッズは詐欺紛いの商品も多いので、導入は慎重に判断しなくてはいけません。今回は実際に使っている設備に自分も立ち会って設置前後のデータを目の当たりにしたので、導入を決めました。
電気料金の高騰にお悩みの方、または大規模な冷暖房システムを運用されている企業の方は、導入を検討されてみてはいかがでしょうか。ご自分の環境でも同様の結果が得られるかどうか試験されたうえでご判断ください。
福山大学ワイン醸造所長 吉崎