生命工学部

Faculty of Life Science and Biotechnology

【生物工学科】生物観察実習で野生の哺乳類を撮影

【生物工学科】生物観察実習で野生の哺乳類を撮影

生物工学科では1年次の生物観察実習の中の2日間だけ、トレイルカメラを使って夜行性の哺乳類を撮影する実習があります。なんて言ったって福山大学キャンパスは森に囲まれているため、このような実習を簡単に行うことができるのです。生物工学科佐藤がお伝えします。

トレイルカメラは野生動物の熱を感知することで自動で撮影を行うことができるカメラです。今年は梅雨が早く終わってしまい、酷暑となってしまいました。30分ほど外を歩くだけでもつらいものでしたが、水分取りつつ、各自、無理をせず休みながら、学内を半周して、11地点にカメラを仕掛けました。

昨年の報告をもとに、野生の哺乳類が通りそうな場所を探し、哺乳類の目線になって、森の中、竹やぶの中、薬草園などなど、様々な場所にカメラを設置しました。

一晩明けて、トレイルカメラからSDカードを取り出し、各自のPCで確認をしてみると、たったの一晩だけでしたが、いろいろな哺乳類が撮影されていましたね。生物多様性を学ぶ上で福山大学はとっても良い場所です。

それでは、撮影に成功した種をいくつか紹介しましょう。まずは図書館南側の⑩で撮影されたニホンノウサギです。ニホンノウサギは本州、四国、九州に生息する日本固有種です。北海道にはユキウサギという別種がいます。カメラに気付いているのかいないのか食事中でした。

次は、かわいい食肉類ですね。ニホンテンです。ニホンテンはイタチ科の動物でニホンノウサギと同じく、本州、四国、九州に生息する日本固有種です。あと対馬にも生息しますね。北海道にはクロテンという別種がいます(ただし国内外来種としてのニホンテンも北海道に生息しています)。工学部の南の森⑨で撮影されました。毛の色が褐色ですので、夏に向けての換毛は終わったようですね。

その他にもノイヌ(⑥⑨)、ノネコ(⑪)、イノシシ(➇)が撮影されました。身近に生息している哺乳類。多くは夜行性であるため、私たちは知らず知らずのうちに、野生の哺乳類の生息場所を奪っていることがあります。そうした身近な“住人”に少しでも関心を持つ。それがこの実習の目的です。

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