【海洋生物科学科】備えあれば憂いなし!! 内海生物資源研究所(因島キャンパス)の避難訓練
桜の花が舞う春風が、薫風の初夏にバトンを渡し、新緑がキャンパスを彩った若葉の季節も、また一歩、本格的な夏へと歩みを進めています。いま、福山大学因島キャンパスには、島特産のミカンの花の甘い薫りがほのかに漂っています。もう暫くすると、紫陽花の美しい雨の季節を迎えます。皆さんこんにちは、学長室ブログメンバーの阪本です。今回は、先日実施された内海生物資源研究所(因島キャンパス)での避難訓練の模様をお知らせします。内海生物資源研究所の有瀧所長(海洋生物科学科・教授)からレポートが届きました。
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瀬戸内海が目の前の因島キャンパス
内海生物資源研究所(因島キャンパス)は、眼前に瀬戸内海としまなみ海道の因島大橋を望む絶景の場所に佇んでいます。
因島キャンパスでは、海洋生物科学科の4研究室の4年生45名が卒業研究に励み、楽しい学生生活を送っています。ただ、“海に近いというこの施設の利点”は、「万が一」の時にしっかりとした対応ができることを前提として教育活動が成り立ちます。我が国では2011年3月11日に東北地方太平洋沖地震とそれに伴う津波による「東日本大震災」が発生して甚大な被害を被りました。また、この震災以降も熊本、北海道、大阪などで大きな地震が頻発しています。加えて、政府は南海トラフを震源域としたM8~9クラスの地震が30年以内に70〜80%の確率で発生することを予測して、各地域に対して防災意識の向上を図っています。また、広島県では最大震度5~6強の揺れとともに、3時間30分後には2〜5mの津波が襲来することも予想されています。
因島キャンパスは海抜2mに位置しているため、上記の大地震・津波に対する対応は必須となります。そのため毎年、新学期の始まったこの時期に、大地震と津波発生を想定した避難訓練により、所属する学生には危機管理の仕組みと避難の実際を体験してもらうことにしています。今年は5月18日(水)に登校していた学生、教職員全員が参加して実施しました。当日は、学生37名、教職員7名が13:30に「大地震及び津波発生」の発令に従い、研究室ごとに徒歩でキャンパス近隣のしまなみ海道大浜パーキングエリア(海抜約50m)へ向かいました。
その結果、開始から約10分で全員が安全に目的の場所に避難することができました。
備えあれば憂いなし!!
因島キャンパスでは、この避難訓練のほか、飲料水や非常食なども備蓄するなど、さまざまな「万が一」に対処可能な備えを怠らず、活動していきます。「備えあれば憂いなし!!」・・・今後もこれをモットーに、学生の安全を確保し、笑顔の絶えない学生生活をサポートしていきたいと考えています。
学長から一言:松永の本部キャンパスよりも一足早く実施された因島サテライトキャンパスでの防災訓練。巨大地震の発生可能性も語られている中で、きっと真剣な避難行動がとられたのでしょう。予め決めてある場所への迅速な移動が完了したとのこと。災害は起こらないことを願うばかりですが、日頃からの心構えと訓練の大切さを改めて感じました。