【機械システム工学科】盈進高等学校の生徒が研究室に来訪!
12月21日(火)に盈進中学・高等学校の福山大学訪問・研究室体験講座が開催され、機械システム工学科の知能機械工学研究室では7名の高校生の皆さんを迎えました。このことについて、学長室ブログメンバー機械システム工学科の内田が報告します。
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この日の体験講座では、まず研究室で行っている水中ロボット研究について説明した後、同じく研究室で研究している「折紙ロボット」のプログラミングを体験してもらいました。
折紙ロボットは、日本の伝統工芸である折り紙に端を発する「折紙工学」の知見に基づいて考案されたもので、螺旋折りという折紙構造(伸縮自在ながら曲げ剛性が高い)を、ロボットのアクチュエータ兼骨格部材として利用したものです。基本的に紙などの薄く柔軟な材料で製作するので、軽量・安価であり、屋内で用いても安全・安心であることから、介護・福祉用ロボットとしての実用化を目指して研究しているものです。
下の写真で、3名の高校生の皆さんが見ているのが、折紙ロボットです。右側に白い蛇腹状のものが4つつながっていますが、それらが螺旋折りの折紙構造です。手前に並んでいる銀色のものは、折紙構造の内部に空気を送り込んで膨らませるための小型ポンプです。
高校生の皆さんには、ロボットの前腕部を動作させるグループ(4名)と上腕部を動作させるグループ(3名)に分かれて、担当部分の簡単な制御プログラムを作成してもらいました。高校生の皆さんは、すぐにプログラミングに慣れ、ロボットの動きの速さや動作パターンをいろいろに変えながら、プログラム作成の要領をつかんでいきました。
高校生の後ろに立っている2名の学生は、本研究室で卒業研究に取り組んでいる山内君と若木君で、水中ロボット研究の担当者です。二人はロボット制御のプログラミングに精通しているので、この体験講座のサポートをしてもらいました。
体験講座が終わって帰り際、風防を取って中身をむき出し状態にしたラジコンヘリが、高校生の皆さんの目に留まりました。このラジコンヘリは、飛行ロボットの研究用にと、複数台のドローンと共に本法人の理事長より提供されたものです。研究はまだあまり進んでいませんが、通常のようにラジコンで飛行させるのではなく、コンピュータ制御による自律飛行を行うのが目的であることを説明しました。
それでは次に、高校生の皆さんがプログラミングした折紙ロボットの動きを動画でご覧ください(少し音が出ます)。
あまり大きな動作ができていないのですが、それはプログラミングの善し悪しではなく、このロボットがまだ開発途上であるために、元々あまり大きく動けるものになっていないためです。
今回わが研究室を訪ねて下さった高校生の皆さんには、ずいぶん興味を持って、楽しんでもらえたようでした。今回の体験訪問が、ものづくりへの興味を深めるきっかけとなったならば、迎えた側としても大変うれしく思います。
学長から一言:自らの興味・関心に基づいてまざまな研究室を訪問した盈進中学・高等学校の生徒の皆さんには、本学で行われている教育や研究がどう映ったでしょう。福山大学について理解するのに役立ったでしょうか。私など、「アクチュエータ」が「入力されたエネルギーを物理的な運動へと変換する機構」の意味であることを初めて知ったくらいですが、知能機械工学に関心のある若者ですから、ちょっと教わったプログラミングの技法もすぐにのみ込んで、動画に見られるように、折紙ロボットなるものを自在に動かすプログラムが組めたようです。途中で目にとまったヘリコプターも含めて、本学にはもっと面白いモノや事柄がたくさんあるはずです。将来、いっしょに学べるようになるといいですね。