【人間科学研究科】公認心理師への道:模擬面接
公認心理師の受験資格を得るには、臨床現場での実習経験が必要です。しかし…「将来、心理職に就いて活躍したい!」という思いが強い人であっても、果たして自分は現場に出て上手くやれるのかと不安に感じることがあると思います。
本研究科のカリキュラムでは、実習科目を履修することで、在学中に段階的に実習経験を積むことができます。また、実習先に出向く前に、授業の一環として模擬患者を相手にした面接トレーニングや実技試験に取り組むことで、大学院生たちが臨床実践の際に求められる態度や知識を身につけ、臨床家となるための適性を知る機会を設けています。
7月31日(火)に、学内の相談センターで実施された面接トレーニングの様子を筒井明日香助手に聴きました。ブログ担当の野寺(心理学科)が報告します。
模擬面接トレーニングとは?
人間科学研究科では、今年度から大学院生の臨床指導の一環として、模擬面接トレーニングを導入しました。模擬面接トレーニングとは、模擬患者さんを招いて心理面接のロールプレイを行うことです。公認心理師を目指す大学院生たちは、本トレーニングを受けて実技試験に合格した後、晴れて実習に参加することができます。
本トレーニングを受けるのは、修士課程1年次の大学院生たちです。院生たちは授業で練習を重ねてきたとはいえ、模擬患者さんを前にとても緊張した面持ちでした。
模擬面接は1人ずつ順番に、しかも教員や他の院生たちに見守られ(?)ながら行います。時間は1人15分ですが、院生たちは顔面蒼白になりつつも、カウンセラー役を全うしていました。
模擬面接後には、模擬患者さんや教員、他の大学院生たちとともに「振り返り」を行います。
良かれと思った言動が、模擬患者さんを居心地悪くさせてしまっていたり、その逆もまた然り。しかし、実際の臨床では患者側の気持ちを聞くことはほとんどありません。緊張もしますし、時に辛いこともありますが、こうした振り返りは一人前のカウンセラーへの道のりの1つでもあります。
トレーニングを受けてみて・・・
参加した大学院生からは、「カウンセラーが変わるとこんなにも違うものなのか」「初めてということもあり大変緊張しましたが、自分の現時点でのスキルや今後の改善点を深く知ることができ、大変有意義で貴重な経験となりました」との感想をもらいました。
模擬患者さんからの温かくも厳しいコメントで悔しい思いをしたり、落ち込んだ院生もいたかもしれません。ただ、公認心理師への道はまだ始まったばかりです。これからいろいろな経験を重ねて、ますます成長してもらえたらと思います。
学長から一言:国家資格の公認心理師は、学部で基礎から応用まで、幅広く心理学を学び、さらに大学院を中心に、実習も様々な領域でたっぷり。。。その前にまずは模擬患者さんを対象に練習ということですね。。。これからが本番!!!がんばって!!!