【自分未来創造室】BINGO OPEN インターンシップを実施!
「将来についての視野が広がった」「今の自分に足りていないことがわかった」「興味がないと思っていた職種に興味を持った」など、今年もインターンシップに参加した学生の皆さんからたくさんの感想をいただきました。
急にオンライン実習へと切り替わった企業も少なくない中、柔軟に対応してしっかりとインターンシップを終えた学生の皆さん、本当にお疲れ様でした。インターンシップでの“体験”を、事後研修を通じて確かな”経験”へと変えた様子について、長尾コーディネーターに紹介していただきます。(投稿者:自分未来創造室 前田)
【過去の記事 BINGO OPEN インターンシップ 事後研修】
2020年度 https://www.fukuyama-u.ac.jp/blog/40526/
8月21日(土)に事前研修会を実施した後、8月27日(金)から広島県にも緊急事態宣言が発令されて非常に難しい状況ではありましたが、35の企業・団体に協力いただき、オンライン実習の活用や感染予防対策を徹底したうえで、今年度の「BINGO OPEN インターンシップ」を実施しました。
実施期間:8月16日(月)~9月17日(金)
参加人数:1~3年生の学生86名
今年度のBINGO OPEN インターンシップの特徴は、①一般的に文系と呼ばれる学部で学ぶ女性が積極的にものづくり企業へのインターンシップに参加したこと、そして②オンラインを活用したインターンシップが昨年度に比べて大幅に増えたことです。
前者①に関しては、デジタルを活用したものづくりを体験したり、工場の中で鉄を打ち、熱、音、手ごたえを感じる等、彼女たちのアクティブさに感心しました。どのようなインターンシップをしたのか関心を持っていたところ、先日ある企業が、この度のインターンシップの様子をWebで紹介してくださいました。なるほど!という思いで閲覧しました。教員によるインターンシップ中の視察報告でも、参加した学生が新しい発見を驚きを以って楽しんでいる様子が記されており、この機会を活用して所属する学部・学科では学べない分野へ挑戦することで、新たな視点を得たようでした。
一方、後者②に関しては、今夏にインターンシップを実施してくださった35社のうち16社が接触機会を減らし、より安心してインターンシップを行えるように配慮してくださいました。完全オンラインの企業もあれば、オンラインと対面の混合で実施する企業もありましたが、オンラインでも十分な学びが得られるように各社様々な工夫や配慮をしていただいていました。
例えば、学生が普段はなかなか話す機会のない地元の企業経営者にオンラインでインタビューをする機会を設けてくださった団体や、学生が考えた新商品企画をオンラインで遠方の取引先にプレゼンする機会を設けてくださった企業もありました。そうした新しいかたちのインターンシップは、新聞社の取材も入るなど世間からも注目されました。
オンラインインタビューの様子
元々、オンラインは対面の代替手段という認識もありましたが、各社のインターンシップを拝見させていただくと、逆にオンラインだからこそできることがあることにも気付かされ、アフターコロナにおいてもオンラインを活用したインターンシップには大きな可能性があると感じました。
9月18日(土)には、夏期のインターンシップに参加した学生を対象に事後研修会を実施しましたが、依然として緊急事態宣言下であったために、この研修会もWeb会議ツールのZOOMを使用して実施しました。
開会の挨拶では、キャリア形成支援委員長の香川教授からインターンシップは参加したらそれで終わりではなく、その体験を通じて気付いたことを「快」「不快」偏りなく冷静に振り返り、その気付きの本質や原因を意識しながら今後の学生生活に活かしていくことが大切であるという話がありました。
開会の挨拶
また、大学教育センターの前田講師からもより効果的に振り返るための手法について詳しく説明があり、それによって学生の皆さんはこの研修会の目的を十分理解したうえで、次のグループワークに取り組むことができたと思います。
振り返りの目的
グループワークでは、4人ずつのグループに分かれ、各自のインターンシップの体験を発表しました。他の人の体験を聞き、気づいたことを述べ、逆に自分の発表に対して共感や質問、称賛をもらい、相互に関心を示し合うことで、自らの体験をより深く、幅広い視点で振り返ることができたのではないかと思います。
キャリア形成支援委員の先生方にも各グループをオンラインの画面を通して巡回していただき、特に印象に残った学生を最後の全体会での発表者として選び、講評もしていただきました。余談ですが、多くの先生が発表の内容に加えて、傾聴力や共感力、そして表現力を積極的に発揮しグループを活性化していた学生を全体会での発表者に選出していたところが興味深かったです。やはり、明朗快活さが発表場面では聞く人の信頼と期待に繋がるのでしょうね。
グループワークの様子
最後に、閉会の挨拶で香川教授が「『うろたえずに上手に本音を話す』ことができれば、適度なストレスの下で色々なことが楽しくなっていきます。今回の事後研修会に参加した皆さんは、そのきっかけをつかんだと思うので、これからも自分の考えを人に示して、共感を得て、そしてそれを実現していく人になってほしい。」というメッセージを学生に贈り研修会を締めくくりました。
今回の事後研修会でアンケートを取ったところ、97%の学生が「インターンシップに参加してよかった」と回答してくれました。また、グループワーク中にいくつかのグループで学生に感想を聞いたところ、口を揃えて「インターンシップを通じて自分の成長を実感できた」と答えてくれました。それを聞いて、本当にコロナ禍にも負けずインターンシップを実施できてよかったと思いました。
アンケート結果
本研修会の終了後、学生の皆さんには2回目の「社会人基礎力診断」(事後診断)を行っていただき、その結果を事前診断との比較考察シートに自らまとめたうえで、自分未来創造室所属の「キャリアコンサルタント」国家資格保有スタッフによるキャリアカウンセリングを実施します。
前田講師の話にもあったように、今回のインターンシップを一つの体験で終わらせるのではなく、経験として蓄積し、それを自分の言葉で表現できるように、自分未来創造室も全力でサポートしていきますので、学生の皆さんは最後に提出する「体験レポート」までしっかり取り組んでほしいと思います。
今年度のBINGO OPEN インターンシップの実施に際しては、新型コロナウイルス感染症の拡大防止に、この事業に関連するすべての人々が考え得る最大限の努力を払い「冷静に行動」したと感じています。その中で、客観的に対応体制を検討してくださり、今夏のインターンシップ開催を見送る判断をされた企業・団体もありますが、その多くはインターンシップでの学びを期待する学生の思いを受け止め、冬期への延期を計画してくださっています。非常にありがたいことです。夏期のインターンシップに参加できなかった皆さんは、是非その機会を活かしてください。
学長から一言:コロナ禍にも負けず、「人の流れ」や「集まり」なしには成立しにくいインターンシップを工夫を凝らして実施している学内スタッフの皆さんに頭が下がります。それ以上に、ご協力いただいた受け入れ企業などの関係者の皆様に最大級の謝意を表したいと思います。メディアの取材も受けるほどの斬新な手法も採り入れ、このたびの経験はアフターコロナでもきっとオンラインの強みを引き続き活かすことにつながるでしょう。参加した学生アンケートに見られたごくわずかの消極的回答の原因はしっかり把握し、さらに良いインターンシップの実現に活かしたいですね。