工学部

Faculty of Engineering

【建築学科】新任の山本一貴講師を紹介!

【建築学科】新任の山本一貴講師を紹介!

 

工学部建築学科山本一貴(やまもと・かずき)です。2021年4月に講師として着任しました。どうぞよろしくお願い申し上げます。出身は京都市で、酒どころで有名な伏見で育ちました。大学は神戸大学に進み、同大学の学部・大学院で建築を学びました。広島・福山とのご縁は今回の赴任がほとんど初めてですが、今日の建築学の礎を築いた武田五一や藤井厚二の郷里として知られるこの地で、教育研究に携わる機会をいただきましたことをたいへん光栄に感じています。

 

―専門分野の魅力は何ですか?

地球規模で考え、地域で行動する世界であるということでしょうか。建築学は一般に構造、環境、計画の三つの分野がありますが、私の専門分野は建築計画学です。建物の骨組を安全にする構造、室内の熱や音や光を快適にする環境に対して、建築計画学は私たち人間の生活に適した美しい空間となるように、空間の使われ方や大きさ、空間相互の関係をデザインする理論や手法を研究する分野です。中でも現代の建築設計につながる20世紀の建築思潮について、主に日本とドイツを対象に研究しています。書籍や雑誌、図面や実際の建築物を調べたり比べたりして研究を進めています。アジアとヨーロッパという離れた地域の間で、同じ文章や図、似通ったデザインが見つかるなど、建築思想や設計技術が人物や書籍を介して、地域や国を超えて広がっていったことに気づくとき、地球規模で建築を考えることのおもしろさを感じます。

こうした研究の一方で、地域づくりの仕事に活動領域を拡げ、京都市役所にまちづくりアドバイザーとして8年間勤務し、地域の課題解決につながる事業の企画立案や実施運営に携わってきました。多様な人々とともに未来を構想し、物事をつくり上げる感覚は、建築設計に通じる楽しさがあります。瀬戸内や備後の地域でも、まちと関わる活動を学生たちとともにできたらいいですね。

 

―どんな授業を担当していますか?

「建築製図演習」や「建築設計演習」は、建築の図面の描き方や読み方を学んで手本を写したり、住宅や幼稚園などの課題に応じて各自で空間を構想して図面や模型をつくったりすることで、設計者としての頭と手の使い方を身につける授業です。

また、構造系と計画系の教員で担当する「建築保存・再生論」は、地域にある空間資源を活用してく理論と手法を学び、実践へも展開していこうとする授業で、持続可能な社会に向け未来の創造に寄与することを目指すユニークな科目です。

 

―最後に高校生や大学生にメッセージをお願いします。

建築は、インテリアから都市計画まで、ひとりひとりの日々の生活だけでなく、私たちの来るべき社会をも構想し、現実につくり出すことにほかありません。それだけに人を魅了してやまない世界です。是非、この世界に足を踏み入れ、一緒に建築を楽しみ、志してみませんか。お待ちしています。

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