【生物工学科】東村葡萄園でのブドウ栽培実習を開始!

【生物工学科】東村葡萄園でのブドウ栽培実習を開始!

 今年も生物工学科のユニークな授業の1つ、果樹栽培加工実習でブドウ栽培が始まりました。2019年に開園した東村葡萄園での実習の様子について、福山大学ワイン醸造所長の吉崎がお伝えします!

 東京や大阪などでは緊急事態宣言が出され、全国的に感染拡大の恐れもある中ですが、福山大学ではオンライン形式が不可能な、限られた授業だけ対面形式を採っています。その1つである2年生の果樹栽培加工実習は、やはり圃場での作業を進めています。

ビニール張り

 病気に弱いブドウは、雨の多い地域ではビニール屋根がほぼ必須です。ちなみに、昨年のこの時季はすべて遠隔授業だったため教員だけでビニール張りを行いましたが、今年は初めて学生がこの作業に加わることができました!

 50メートルほどのビニールを被せて、ビニール紐とクリップで固定していきます。大勢でやるとあっという間の作業でした。ブドウ樹の畝が板で囲われているのが見えますか?これは土が崩れないように昨年度の2年生が設置してくれた力作です!

ブドウ栽培の実際

 いよいよブドウ作りです。東村葡萄園長兼生命工学部長の山本覚教授が指導にあたります。今年は初めての試みで、グループ毎に担当のブドウ樹を決めました。16本植えてあるブドウ樹の1本は山本教授が自ら世話をし、学生はこれを手本にして進めていきます。責任の所在が明確になり、手が抜けません(笑)

 今回の作業は新梢や花穂を整理することです。ブドウは春になると1カ所の座から複数の新梢が伸びてきますが、これを1本にしていきます。花穂が複数出ていれば、これを間引いて1個にします。

 新梢1本につき実を1つに制限することで、1つ1つの実に十分な栄養が行き渡るようにするわけです。また、新梢が整理されることで全ての葉に陽の光が当たりやすくなり、風通しが良くなって病気の予防にもなります。

 学生は遠隔授業ばかりで飽き飽きしていたそうで、こうして仲間と作業するのが非常に楽しいとのことでした。みんな一生懸命に取り組んでいますし、今年の収穫が今から楽しみです!

 

 

学長から一言:秋のたわわに実った美味しいブドウを想像すると、ビニールの屋根張りや新梢・花穂の整理作業にもひとりでに力が入ったことでしょう。皆さん、お疲れ様でした。新梢とか花穂とか座とか、「専門用語」がドンドン飛び出すと、何となく推測はできても、「シティーボーイ」(?)の私などは、どの部分のことだろうと、暫し首をかしげました。グループで管理する樹木の「縄張り」を決めて競争するのは面白い! 教授よりも立派なブドウが収穫できるように、学生諸君が丹精込めて秋まで育てあげるブドウ栽培の続報を待っています。

この記事をシェアする