【☆学長短信☆】No.137 『未来創造館』竣工!
コロナの第二波が完全に収束することなく、大きな第三波が来ました。これまで以上に警戒心を怠らず、下記のコロナ対応の基本を守って行動しましょう。一人ひとりのちょっとした気の緩みが重なると、大波・荒波になります!
https://www.fukuyama-u.ac.jp/news/42186/
さて毎日見上げてきた未来創造館が、いよいよ竣工です。鈴木理事長の大学教育への思いと期待が凝縮されていますが、教学側からは、主に松浦副学長(2020年度からは学長顧問)が、プロジェクトチームのリーダーとして、学生の学びに適した、教員の研究が進めやすい、そのような建物構造、施設、設備等に向けて、細部にわたり知恵を出されました。今回と次回の学長短信で、その理念や意図をしっかり伺いたいと思います。以下、松浦学長顧問からのメッセージです。少々長めですが、最後までおつきあいください。
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「未来創造館完成にあたって」
No.1 全学共用エリアについて
今月21日には待望の未来創造館竣工式が挙行され、4月使用開始に向けてラストスパートに入ります。「未来創造館」の名称は、本学が目指す「地域の中核となる幅広い職業人の育成をミッションとして、備後地域の産学官民連携を推進し、地域の教育資源を最大限に活用して人間性を高め、地域を愛し、地域で活躍し、地域から国際社会につながる未来創造人を育成します」というブランディングに基づいて、鈴木理事長が命名されました。さらに理事長からは、「2025年に創立50周年を迎える本学が、さらなる次の50周年を見据えて、求められる新しい大学教育と研究のあり方を創造する『福山大学モデル』の設備・空間とその改革を推進する役割を備えた拠点としたい」との強い希望が出されました。これを受けて教職員からなる建築プロジェクトチームが2016年初頭から計画立案に取り組んで参りました。そのPJチームを代表して、「未来創造館」への想いを、教職員の皆さんにお伝えしたいと思います。
すでにHPや学長短信でご承知のように、「未来創造館」は11階建てで、1-3階は全学共用スペース、4-10階は薬学部研究スペース、11階はラウンジです。
全学共用スペースは福山大学がこれまで積み重ねてきた全人教育の歴史と、これからの大学教育を創造していく未来が「交差(Cross)」する、象徴となる ”ラーニングスペース”としたいと考えました。これからの大学教育に求められる重要な要素として①学部生、大学院生、教職員、学外者など多様な学び手が集う空間の形成、②自習、スモールグループディスカッション、プレゼンテーション、等々多様な学びの形態に柔軟に対応出来る空間、③学生一人ひとりの能力を最大限に引き出すために欠かすことの出来ないICT活用教育に対応出来る拠点が必須と考え、5つのワード
C:Create 未来を創造する、
R:Relax 居心地の良い空間を提供する、
O:Open 誰にも開放する、
S:Share 知恵、学びを共有する、
S:Spread 価値を広く伝える、
の頭文字をとった「CROSSing」を建物のコンセプトとして設定しました。「ing」には「揺るぎなく前進」という本学の標語の意味を含めました。
次に、全学共用スペースの主な設備を紹介します。
1階の主な設備
- ICT活用教育支援エリア:
・ICTサービスセンター(専門の教職員が常駐)
・ICTコーナー
- ラーニングコモンズ:
・密なコミュニケーションやグループワークのエリア:インフォダイナー、オープンコミュニケーションコーナー、ICTコーナー
・学内外の種々の情報の提供・展示エリア:超大型ディスプレイを備えたディスプレイコーナー、プレゼンテーションコーナー
・自学自習のエリア:セルフスタディーコーナー
- 全学の研究支援エリア:
・大型研究機器を集約した共同利用センター
・実験動物飼育施設
・細胞培養、細胞機能解析施設
・P2レベル遺伝子取り扱い実験施設
2階の主な設備
- 大講義室:柔軟に回転できる椅子を配置し、講義中に自由にスモールグループディスカションを組み込むことが可能。本学-福山平成大学-社会連携推進センター-因島キャンパス間の双方向遠隔授業システム、講義収録配信システム、無線型画面共有システムを整備
- 密なコミュニケーションやグループワークのエリア:コミュニケーションホワイエ
- 自学自習のエリア:セルフスタディーコーナー
- ICT活用教育支援エリア:ビデオ会議・オンデマンド教材等撮影ブース
- 自分未来創造活動エリア:
・キャリア形成や就職の為の自主的活動のコーナー
・教職や進路に関しての相談コーナー
・インターンシップ支援コーナー
・大小様々なグループが目的に応じて自由に学習空間を整え活動出来るコーナー
・地域企業の各種展示、プロモーションビデオ上映等を行うギャラリーコーナー
3階の主な設備
- 薬学部事務室
- 大講義室2室
- セルフスタディーコーナー
11階
この階は瀬戸内海が展望できる素晴らしい空間で、広く地域住民、社会に公開予定です。主な設備は
- カフェテリア
- 和洋の会議室
- 茶室:未来創造館の目玉の一つで、ここに使われる畳は、工学部建築学科の教員と学生が自分たちで育てたイグサを備後伝統の技法を用いて織った畳表(備後表)で作ったもの。
以上述べた施設では、極力壁による仕切りを排除し、利用目的によってあるいは時代の変遷に伴って、自由に什器類を移動、組み替えることの出来るよう配慮しました。まさに今、大学教育は大きな変革期を迎えています。今は最先端のラーニングスペースでも、そう遠くない未来に、新たな形の学びの場が求められる状況に直面するかもしれません。是非この未来創造館を自由な発想でご活用頂き、これまでの教育のあり方からは想像もできなかったような新しい時代の教育実践の場へと創り変え続けていただきたいと、心より期待しています。
このように、これからの教育のあり方を見据え、新しいコンセプトのもと建設された未来創造館は、本学がこれまで地域の皆様と共に築き上げてきた協働の歴史を、未来へと更に発展・進化させ、学生が未来創造人に育つ象徴的な建物になります。そして、福山大学100周年に向けての、本学の拠点になることを心から願っています。
(No.1終わり。No.2の「薬学部研究室について」は、次号で。)
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コロナに負けず、学生は活躍しています。
(1)人間文化学部心理学科4年生の小野瑞季さん、柿木里予さん、増原直枝さんの3名が、「少年サポートルームふくやま」における非行少年等の学習支援や立ち直り支援での活動が評価され、「模範青少年」として広島県知事表彰を受けました。おめでとうございます。
詳細は学長室ブログで。
https://www.fukuyama-u.ac.jp/blog/41873/
(2)経済学部経済学科4年生の宮志穂さんが、三蔵稲荷神社の巫女として初詣客を迎える「ミス三蔵稲荷」に選ばれました。おめでとうございます。初詣の楽しみがふえましたね。
(3)第48回広島県学生弓道新人戦において、生命工学部生物工学科1年の新谷 純玲さんが女子個人の 部で優勝しました。また、女子団体で福山(A)大学チームが準優勝しました。メンバーは、 堀 晶瑛さん(生命工学部生物工学科1年)、廣岡 実桜さん(経済学部税務会計学科1年)、 新谷 純玲さんです。おめでとうございます。