【生命栄養科学科】酪農教育ファームで食育活動方法を学ぶ
栄養教諭を目指す4年生が、管理栄養士に必要なスキルを磨くために、酪農教育ファームで体験学習をしてきました。
体験学習の様子と学生の感想を紹介します。(投稿:ブログメンバーI、報告:助手Y)
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福山大学の生命栄養科学科では、管理栄養士に必要なスキルを磨くために様々な学外活動に取り組んでいます。
今回は、栄養教諭を目指す4年生が、トムミルクファーム(酪農教育ファーム認定施設)を訪問しました。
酪農教育ファーム活動を通して、児童・生徒への食育活動方法について考えます。
東広島市にある有限会社トムミルクファームは、一般財団法人中央酪農会議から認証を受けた酪農教育ファームです。酪農教育ファームでは、「食やしごと、いのちの学び」をテーマに、主に学校や教育現場等と連携して体験学習活動が実施されています。
早速、施設の方から講義を受けます。
牛の体についての説明から始まり、牛乳の成分、牛乳の殺菌方法、牛の育て方、酪農の大変さなどを学びました。
さらに、酪農がどう変化してきたか、その変化をどう考えるか、初めて知る知識や酪農従事者の方の気持ちを聞かせていただきました。
また、講義を通じて酪農についての知識を得るだけでなく、相手に合わせた口調や発言を引き出す話術など授業展開のヒントも得られました。
続いて、牛乳からのバター作りを体験しました。
牛乳をボトルに入れて、ひたすら振るだけ!5~10分ほど交代しながら振り続けます。
固形になってきたら、茶こしで漉してバターの完成です。
写真右の固形部分がバターです。食パンに塗って試食させていただきました。
とても美味しかったです!
写真左は漉した後のミルクですが、こちらも美味しく飲めました。
続いて、牛舎の見学へ。
生で牛を見るのは初めてなので、少し緊張しました。
こちらは子牛の部屋です。小柄でかわいいですね。
こちらは大人の牛です。想像以上に大きくて、間近で見ると結構な迫力でした。
次は、牛の餌を見せていただきました。
この大きい白い袋に、ぎっしり詰まっています。
こちらは試料稲です。
これは綿の実で、脂質が多く含まれているそうです。
このほかにも様々な餌があり、牛の様子に合わせて種類と量を調整しているそうです。
今回の体験活動を通じて、食べ物というのは多くの人々の努力が積み重なった物なのだと改めて感じました。
そして何より、命をいただいているということ。それに対する感謝の気持ちが深まりました。
最後に、学生の感想を一部紹介します。
「牛乳1リットルを作るためには、血液が400リットルも必要なことを知り、普段飲んでいる牛乳は牛が命懸けで作っていることも同時に学ぶことが出来ました。これらの貴重な経験から生き物や食べ物を大切にしなければならないことを改めて実感し、食と関わる立場としてこれから先伝えていかなければならないと感じました。」
「私たちが生活していく上で、人間の勝手で動物の命をいただいていること、だからこそもっと食に対してありがたみを持って食事をすることが大切であると改めて実感することができました。トムミルクファームでは、チーズを作っていないということだったのですが、それはチーズを作る際にどうしても捨ててしまうホエーが出てしまい、それが牛にとっても申し訳ないという思いからというのを聞き、自分たちの生活だけでなく、牛の気持ちも考えて経営をされているなと感じることができました。」
「食について学び、そして他の人に指導していく立場として、食べ物に対して感謝するのはもちろんのこと、食べ物を作ってくださる生産者の方への感謝の気持ちも忘れることなく伝えていくことが大切だと感じました。今まで以上に「いただきます」「ごちそうさま」の言葉と感謝の気持ちを忘れずに食事をしていきたいと改めて実感することができる1日でした。」
「食べ物への感謝」というのは、食育の大きなテーマのひとつです。
今回の体験活動は、学生にとって食育を考える上で貴重な経験となりました。
どの学生も「今回の経験を今後の食育に活かしたい」「次は自分が伝えていきたい」と意欲的であり、今後の活躍が楽しみです。
トムミルクファームの皆様、ありがとうございました!
学長から一言:素晴らしく、楽しくも実り多い体験学習で、読んで感動しました!トムミルクファームの皆様、本当にありがとうございました!!!ところで、来年は丑年ですねッ!牛さんたち、ますます元気でねッ!