【人間科学研究科】医療福祉・心理セミナーを開催！

心理学初の国家資格「公認心理師」って知っていますか？　福山大学の大学院人間科学研究科は、公認⼼理師が必要とされている領域において即戦⼒となる知識と技能を身につけ、⼼理⽀援に関する専⾨家としての援助と提案ができる⼈の育成をめざしています。

皆さんこんにちは。心理学科の大杉です。全国的に大変な時期を迎えておりますが、いかがお過ごしでしょうか。新型コロナウイルスの感染拡大でどこも大変であろうことは言うまでもありませんが、医療の現場は特に大変だろうと思います。本日は、そんな医療と密接に関わる心理学と、それを担う公認心理師に関するセミナーの開催について報告します。

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福山大学の大学院人間科学研究科は、公認⼼理師が必要とされている領域において即戦⼒となる知識と技能の修得、⼼理⽀援に関する専⾨家として援助と提案ができる⼈の育成をめざしています。

公認心理師は、２０１７年に誕生した心理学においては国内で初めてとなる国家資格であり、保健医療、福祉、教育その他の分野において、心理学に関する専門的知識及び技術をもって、次に掲げる行為を行うことを業とする者をいいます（厚生労働省ホームページより）。

（１）心理に関する支援を要する者の心理状態の観察、その結果の分析
（２）心理に関する支援を要する者に対する、その心理に関する相談及び助言、指導その他の援助
（３）心理に関する支援を要する者の関係者に対する相談及び助言、指導その他の援助
（４）心の健康に関する知識の普及を図るための教育及び情報の提供

本研究科では、公認心理師育成のため、将来様々な職域で通⽤する多様なキャリア形成について学ぶ「医療福祉・心理セミナー」を毎年開催しています（過去のセミナー情報はこちら）。

今年度は、公認⼼理師資格の⽴ち上げに関わられた早稲⽥⼤学の鈴⽊伸⼀教授を講師としてお招きし、大学会館にて２月２０日（木）に開催しました。

鈴木教授には、ご専⾨である医療分野の実情や今後の医療政策を踏まえた公認⼼理師のあるべき姿について「新しいチーム医療の時代を担う公認⼼理師が⾝につけておくべき基本的な態度と知識・技能」と題し、話をしていただきました。

会場はほぼ満席となり、公認心理師を目指す大学院生だけでなく、将来公認心理師の資格取得を考えている学部生から外部の方まで、多くの方に参加をいただきました。皆さん、有意義で面白い話にどんどん引き込まれ、真剣に話を聴いています。

心理学の知識だけでなく、その分野の制度や倫理等をよく理解しておくことの大切さ、チーム医療の一員として心理師が活かされる場面やその重要性等について貴重な話をしていただき、学生はそれぞれ大きな気づきを得て、心理学の専門家として学ぶための決意を新たにしたようです。学生の感想の一部について、以下に紹介します。

• 保健医療分野の基本的枠組みや医療者の一員としての常識・作法、精神関連症状の見立て等、前提となるものが大変重要であり、それらの知識があるかないかで「助けてあげられる広さと深さ」は大きく変わると知りました。これらを身につけた公認心理師になろうと思いました。
• 公認心理師の役割について、当初私が認識していた精神や心理に問題を持った患者さんのサポート以外にも多くの役割があることを知りました。
• とても難しいことだと思いましたが、その分とてもやりがいのある仕事だと思いました。この先、公認心理師には何が求められるかをしっかり受け止め、それに対応することができるように、大学と大学院で学修していきたいと思いました。
• 公認心理師には説明責任があるので、エビデンスをもって示していく必要があると感じました。ドクターに言われたことをただ従って行うのではなく、心理師の立場から物事を見て専門的な意見を述べられるよう、レベルの高い知識を付けていきたいと思いました。
• チームにおける公認心理師の在り方に気づけました。医療の面では、患者さんと医師のつなぎ目として積極的に動くことが大切だと思いました。また、公認心理師に求められる姿がはっきりとわかったような気がします。

複雑な時代だからこそ、最先端医療だけでは立ち行かない部分があります。全人的な医療として、こころの専門家である公認心理師のサポートが求められる場面は、今後もますます増加していくでしょう。心理学の力で、医療の現場を支えていけることはとても素晴らしいことですね。

公認心理師の活躍の場は、もちろん医療に限ったことではありません。福山大学大学院人間科学研究科では、今後も様々な分野の専門家をお招きし、セミナーを開催する予定です。是非ご期待ください。

学長からの一言：鈴木伸一教授には、遠方からおいでいただき、貴重なお話をありがとうございました！公認心理師の資格の立ち上げから尽力された先生なので、ご講演の内容もとても的確･当を得たものであったことが、学生達の感想からよく分かります！ありがとうございました！