【心理学科】学長が登場!ピア・サポートを大いに語る

【心理学科】学長が登場!ピア・サポートを大いに語る

新入生の皆さんの中には、「私、仲間づくりが苦手です…」という人がいるかもしれません。
進学を機に、地元を離れたり、バイトを始めたりと、新たな人間関係に身をおくことが増えている状況は、仲間づくりが苦手な新入生達にとっては「悩ましい事態」ではないでしょうか。
4月の教養ゼミでは、松田学長が心理学科1年次生の皆さんに、この事態を乗り切るヒントを語りました。学長室ブログメンバーの野寺(心理学科)が、この時の授業の様子をご報告します。

教養ゼミに学長が登場

松田文子学長は本学学長でありながら、人間文化学部心理学科の教員でもあります。多忙なためなかなか教壇に立てない松田学長ですが、心理学科の教養ゼミでは、必ず一度講義を行います。
見てください、学生達を前にした学長のこの笑顔を!

心理学科では、平成16年の学科創設時から、ピア・サポート活動に着目し、これを授業に導入しています。
松田学長は、現代の若者達がおかれている「なかなか大変な状況」について、様々なデータを用いて解説した後、こうした時代を生きる若者にこそ、教養ゼミで実施するピア・サポート・トレーニングが有効であると語りました。

講義の詳しい内容は…

産業構造が変化し、家族の形も変わったことで(少子化、核家族化)、現代を生きる子ども達の、遊びや学びに対する姿勢も大きく変わりました。同年齢、同性、少人数での遊びに慣れ、親を除く「大人」との直接的な交流も少なくなり、ネットを介して他者と交流する環境が急速に整えられていく中、人とのつながり方に悩む若者も増えていると思います。

 

しかしその一方で、現代の若者達は、学校を卒業して社会へ出ると、価値観の違う多様な人々と円滑に交流することを強く求められます。例えば、多くの企業は、新入社員に高度な社会性や倫理観が備わっていることを期待します。コミュニケーション力を身につける機会を持たずに育った若者達にとって、これは「なかなか大変な状況」といえるでしょう。

 

また松田学長は、高校や大学への進学率が数十年前に比べると格段に高まり、誰もが「高学歴」になったとも語りました。いわゆる「学校的勉強」に向かない者も進学するようになったため、大学での授業にあまり意欲的に取り組めない学生も増えている、という指摘です。

 

そうした若者達に、ピア・サポート・トレーニングはきっと有効に働くはずです(松田学長が以前、広島県府中市の小中学校で行ったピア・サポート活動の成果についても、一部報告がありました)。心理学科が実施するピア・サポート・トレーニングは「体験的学び」であるため、きっと「机に向かうだけの勉強はちょっと苦手…」という皆さんでも、楽しみながら課題に取り組めると思います。

心理学科の教養ゼミが提供するのは、ピア・サポートの「技術」というよりは、新入生の皆さんが「良好なコミュニケーションって、どんなものだろう」と考える「きっかけ」です。
授業を通じて皆さんには、良好なコミュニケーションのあり方は決して一つではない、ということに、ぜひ気づいて欲しいと思います。

講義を聞き終えて…


講義後には、本学の学修支援システムCerezoを使って、意見や感想を提出する宿題が出されました。新入生は、次回から15、16名程度のグループに分かれ、早速ピア・サポート・トレーニングを経験します。学科の先輩であるピア・サポーターも授業に加わります。皆さん、大人数の講義とはまた違った大学の授業を体験できるはずです。

 

学長から一言:今日は2回目の教養ゼミの授業で、赤澤教授のグループに紛れ込んで、一学生になって新入生と一緒にピア・サポート・トレーニングを経験してきました。。。皆さん大歓迎して仲間に入れてくれたので、学生気分にすっかり返り、ただいま上機嫌!!!

この記事をシェアする