【国際経済学科】ローツェ訪問、グローバル人材育成について拝聴!
国際経済学科では、グローバル人材教育の取り組みとしてグローバルにビジネスを展開する地元企業を訪問し、インタビュー調査などを実施しています。6月にはローツェ株式会社を萩野教授とビセット准教授の引率により訪問しました。参加学生の1人である3年生の三谷龍哉くんからレポートが届きましたので、ブログ担当の藤本がお届けします!
6月12日に国際経済学科の学生約30名が福山市神辺町に本社があるローツェ株式会社を訪問し、国際的な事業活動の実情やグローバル人材育成について、同社の創業者である崎谷相談役、藤代社長をはじめとする幹部の方々に話を聞いてきました。
私がローツェに関心を持ったのは、同社の競争力です。ローツェは、半導体製造装置の最大手で、販売先は世界各地に亘り、まさに福山のオンリーワン・グローバル企業と言えます。なぜ、福山にそうした優良企業が生まれたのか、どのような方々が企業を支えているのかに関心が湧き、またそうした企業で働くためには学生時代にどのような取り組みをすれば良いのか、との思いに至ったからです。1年生の時、国際経済学科のトップ10海外研修でローツェのベトナム拠点を訪問したことが、同社に関心を持つ契機になりました。恥ずかしながら、私の出身高校(神辺旭高校)はローツェ本社から遠くない場所にあるのですが、高校時代は同社の名前も知りませんでした。何れにせよ、そのようなことで、国際経済学科でグローバル人材研修を担当されている萩野先生とビセット先生に協力してもらい、企業訪問や工場見学の経験がない1年生を指導しながら同社訪問を行った次第です。
ローツェは1985年に設立された比較的新しい企業ですが、その後、業績を伸ばし、今では中国地方で最も生涯給料が高い企業となっています。「ローツェの売上が半導体の需要の伸びを上回る増加を示しているが、その理由は何か?」との私の質問に対し、藤代社長が「一言で言えば他社が作らない機械を作っているからだ」と回答され、また崎谷相談役が「他社に負けない技術を持てば、売り込みに行かなくても売ってくれと言われるようになる」と付言されたことは大変印象に残りました。私も人に負けないスキルを身につければ、強気な就職活動ができるということなのでしょうか。
ローツェの海外事業活動については、販売面ではメインの製品である半導体関連機器の需要が自動車産業の自動運転技術の導入とともにさらに高まることを見越して、今年の4月にドイツに関連会社を立ち上げるなど海外市場の開拓を進めているそうです。また、生産面ではベトナムの工場を世界一のレベルにすることを目標としているそうです。私が1年生の時に参加したベトナムトップテン研修で訪問した企業の多くは、同国の賃金の安さを理由に進出をしており、ベトナムの賃金が上がった際は第三国への移転も考えていたことを思い起こすと、戦略の独自性を感します。
最後に、同級生の丸山くんがベトナムに進出した理由を伺ったところ、回答はベトナム人の勤勉さでした。同行していたベトナム人留学生のジャンさんはとても満足げで、帰り際に社長と相談役から激励を受けていました。相談役は「働く人には多くの給料を、そうでない人にはそれなりの給料を」という考えとのことで、ベトナムでは学校での成績上位者は必ず奨学金がもらえ、報酬が努力次第で変わることは当然だと考えている、ということを確認して進出を決断されたそうです。グローバル人材とは何か、について直接的なお答えはいただけませんでしたが「世界における人材競争に参加する意欲や能力があることが必要条件だ」と言われたかったのではないでしょうか。私は、8月からメキシコのモンテレイ大学に交換留学に行きますが、将来、世界の人材競争への参加権くらいはもらえるように頑張って来ようと思います。
学長から一言:三谷龍哉くん、トップ10海外研修でローツェのベトナム拠点を訪問したことが、今回の企業訪問にしっかり生きましねッ!この経験がまたメキシコのモンテレイ大学への留学時にしっかり生きてくることでしょう。。。ローツェ株式会社の皆様、学生の教育へのご協力、ありがとうございました!!!近い将来この学生たちが備後のグローバル人材となって、この地域と世界を結んでくれるでしょう!