【海洋生物科学科】「しまなみゼミ」開催!
因島キャンパスで、第2回「しまなみゼミ」を開催しました。
皆さん、こんにちは。海洋生物科学科の学長室ブログ委員 Kenji♪ です。
今年は因島キャンパスで!!
昨年からスタートした「しまなみゼミ」。
尾道市百島にある国立研究開発法人水産研究・教育機構 瀬戸内海区水産研究所 海産無脊椎動物研究センター(百島庁舎)と、福山大学との共同研究集会です。
第1回目(昨年4月)は私たちが百島庁舎へお邪魔し、そして今回は福山大学因島キャンパスで実施しました。
百島庁舎の研究員の方々、福山大学の学生と教員の総勢29名が参加しました。
多岐にわたった研究発表
百島庁舎から2題、福山大学から4題の計6題の発表がありました。
まずは、午前の部。
演題1:大型シロギスの効率的な養殖にむけて〜シロギスの産卵制御と終了要因についての検討〜
はじめに・・・福山大学海洋生物科学科沿岸資源培養学研究室の藤川稔晃技術職員が、「シロギス養殖技術の開発」の一環で行っている産卵コントロールに関する研究成果を報告しました。
この研究は、文部科学省私立大学研究ブランディング事業に採択された「瀬戸内海 しまなみ沿岸生態系に眠る多面的機能の解明と産業支援・教育」の産業・教育支援部門の主軸テーマとして掲げられています。
演題2:幼生ダコの生産技術が格段に進歩 ーマダコの新しい育て方と養殖の実現に向けてー
続いて・・・瀬戸水研貝類グループの山崎英樹主任研究員から、マダコの増養殖技術に関する研究成果が報告されました。
今までほどんどできていなかった稚ダコの飼育技術の開発と今後の研究の展開について、発表いただきました。
演題3:水環境と展示~水辺のミュージアムを題材にして~
午前の部の最後は・・・福山大学海洋生物科学科アクアリウム科学研究室の真田誠至講師による、河川環境を中核にした水族館の展示開発についてでした。
河川環境からみた保全と開発のあり方から、自然と人間活動のバランスについて考えさせられる内容でした。
施設見学
昼食の前に、因島キャンパスの施設見学を行いました。
附属水族館マリンバイオセンターにて、アクアリウム科学研究室の学生たちが飼育管理をしている瀬戸内海を中心とした魚介類の展示をご覧いただきました。
その後、沿岸資源培養学研究室の魚介類飼育施設をご案内しました。
演題4:大型雌性先熟魚シロクラベラをどう獲るべきか?:雄の漁獲が再生産に与える影響
午後の部の最初は・・・瀬戸水研甲殻類グループの佐藤 琢 グループ長が、魚類の性転換と資源管理の考え方について発表されました。
魚類の性転換に関する生理・生態的な側面と、その特徴を活かした資源管理について、とても興味深い知見を得ることができました。
演題5:近年発生している養殖ホタテガイの大量斃死と成長不良について
次に・・・福山大学海洋生物科学科水産資源生態学研究室の金子健司教授から、ホタテガイの大量斃死の原因究明について、これまでの研究成果が報告されました。
演題6:多島海に学ぶ里山・里海学と私たちの未来~福山大学ブランディング推進研究「瀬戸内の里山・里海学」より~
最後に・・・福山大学生物工学科の佐藤 淳准教授が、福山大学が実施している里山・里海学について、各プロジェクト(瀬戸内海の生態系の解明・沿岸生態系の持続可能性・産業教育支援)の研究内容と成果並びに今後の展開を網羅的に紹介しました。
参加した皆さんからは、たくさんの質問や意見が飛び出し、発表者のみならず学生たちにとっても大変貴重な勉学の場となりました。
この研究集会は、これからも続けていくことを双方で確認し、第3回へとバトンが渡りました。
次回は・・・海洋生物科学科の学生による研究成果発表をメインに実施する予定です!!
百島庁舎の皆さん、どうもありがとうございました。
今後の「しまなみゼミ」の発展が、楽しみです!!
学長から一言:身近な魚介類のとても興味深い研究のオンパレードですねッ!福大テッポウギスの養殖と瀬戸水研マダコの養殖が成功すると。。。握りずしのネタがさらに豊富に。。。