【生物工学科】やわらかな生物工学~生き物が好きな君へ~

【生物工学科】やわらかな生物工学~生き物が好きな君へ~

生物工学って何だろう?英語にするとバイオテクノロジーですが、なんか固そうな学問に聞こえますね?工学って聞くと数字や電気回路や機械がたくさん出てきて、生物は好きなんだけど、なんだか難しそうと感じる人もたくさんいるのではないかと思います。今回は、そんなイメージをくつがえし「やわらかな生物工学」のイメージを伝えたいのです。生物工学科の魅力ある多様な研究を、堅物(カタブツ)と言われる佐藤ができるだけやわらかくお伝えします。

バイオテクノロジーとは?

バイオテクノロジーは、生き物の未知の可能性を引き出し利用することで、付加価値の高い食品を生み出したり産業に有用な物質を見つけたり、またはDNAを分析するツールとなるなど、様々な方面で活躍しています。生物工学科のテーマは「瀬戸内の里山からはじまる食と環境のバイオサイエンス」です。瀬戸内の豊かな自然環境を舞台にバイオテクノロジーの可能性を追い求めています。

生き物の力を使う

バイオテクノロジーの教科書で最初に出てくるのは、ワインやビール、パンなどの発酵です。その昔、人々は食料の保存のために微生物の発酵の働きに気が付き、それを利用してきました。生物工学科でも、福山市のシンボルであるバラから採取した酵母の発酵能を利用し、地域オリジナルのパンやワインの開発を進めています。生き物の力を利用して、魅力ある地域の特産品をつくりたいのです。

久冨泰資教授

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微生物の力は食品のみならず、様々な産業に役立つ可能性を持っています。再生可能エネルギーの生産は古くて新しい研究分野です。生物工学科でも、いらなくなった廃棄物を利用してバイオ燃料をつくる研究を進めています。

松崎浩明教授

有益な生物資源を見つける

ちょっと周りを見てみましょう。記録されている生き物だけでも、地球上には180万種もいると言われています。そんな生き物が作る化合物の中には、医療、環境、食、その他の産業など人の社会に役に立つ有益な化合物がたくさんあるに違いありません。たとえば、カニの甲羅に含まれるキトサンナノファイバーという物質を利用することで人工の骨を作ることに役立てようとしたり、ヨウシュヤマゴボウから界面活性剤となる化合物を取り出して、有害なダイオキシンを自然環境から除去するために役立てようとしています。

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太田雅也教授

生態系を探る

一方、DNAを分析する技術には革命が起こっています。これも微生物の力を利用したバイオテクノロジーのおかげなんです。たとえば、生物工学科では森に生きるネズミのウンチの中身をDNAで分析することで、生態系を解明する研究を行っています。次世代シークエンサーという新型のDNAシークエンサーを使うことで、たった3粒のウンチから動物が食べているものがわかり森の食物連鎖を明らかにすることができるのです。さらに、土の中で生きる枯草菌というバクテリアと植物との物質のやり取りを明らかにすることで、植物の生育を促進させる原因を明らかにしようとしています。また、フェロモンを使った微生物同士のコミュニケーション方法の解明にも取り組んでいます。

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結局。。。

以上、私たち生物工学科のスタイルは「生き物をよく理解して、その働きを私たちの住む社会、そしてそれを支える自然環境の保全に役立てよう」ということなのです。瀬戸内のど真ん中にある福山は、全国的に見ても里山・里海環境が多い地域にあります。この生物多様性が豊かな場所で、私たちと一緒にまだ見ぬ生き物の可能性を見つけませんか?生物工学科では、全ての生き物を対象に化合物、DNA、タンパク質、細胞、個体、個体群、種、生態系まで幅広く教育・研究しています。どこかに興味が見つかるはずです。そして、ここで得た知識や技術はどこでも使えます。

どうですか?いかに私が“カタブツ”かをわかっていただいたのではないかと思います。でも、生物工学科が求めている学生は単純です。「生き物が好きな人・生き物の不思議を知りたい人・生き物の新しい可能性をみつけたい人」。それでは、オープンキャンパスで待ってます!!

 

学長から一言:カタブツさんの解説、面白かったですねッ!オープンキャンパスでは、この面白さが立体的に形を為して立ち現れる。。。ということでしょう。。。最初のオープンキャンパスは、もうすぐ、6月29日(土)の午後ですよ!他の学科も工夫を凝らして、学科の特徴をオープンしま~す!!!高校生の皆さん、ぜひ来てねッ!!!

 

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