【心理学科】青野篤子教授の最終講義

【心理学科】青野篤子教授の最終講義

ジェンダー心理学、社会心理学を専門とする青野篤子教授が、今年3月末日に本学を退職するにあたり、最終講義を行いました。

平日にもかかわらず学外からも大勢が駆けつけ、卒業生・修了生のほか、「ふくやま女子会」の方たちの姿も見えました。その時の様子を、心理学科ブログ担当の野寺が報告します。

青野篤子教授 略歴

青野教授は、2005年4月に人間文化学部心理学科に着任し、その後、学部長、研究科長といった役職を歴任されました。主として、ご専門である社会心理学、ジェンダー心理学に関する科目を担当したほか、学科の中心として学生指導に携わってこられました。学外においては、日本社会心理学会や日本グループダイナミックス学会の理事を務めたほか、現在も、日本心理学会男女共同参画推進委員長人文社会学系協会男女共同参画推進連絡会(ギース)副委員長、愛媛いのちの電話評議委員などを務めておられます。

先生のご研究は、常にジェンダー(社会の中で作られる性)の視点を忘れず、教育や保育の現場におけるジェンダー・バイアスの問題や、男女平等意識の世代間継承といった課題を扱ってきました。また、広く「差別がされない社会」の実現に向け、地域での活動にも積極的に取り組んでこられました。

心理学にはウソがある‐心理学のジェンダー・バイアス‐

2019年1月29日に大学会館CLAFT教室にて、最終講義が行われました。

私たちが日常行っている物事の理解や対人認知には、ジェンダーにもとづくバイアスがかかっていること、心理学者が行う研究活動も、このようなバイアスから逃れられずにいたことが、事例を交えて分かりやすく解説されました。

著書の内容も紹介されました。

S.フロイト、E. H. エリクソン、J. ボウルビィといった著名な心理学者の研究知見の一部には、男性優位な価値観が反映されていた、しかし、徐々にジェンダーの視点を取り入れた研究知見が蓄積されるようになった、こうした経緯によって今の心理学者は広く「人間」を理解するための新しいものさしを手に入れた…といったことが語られました。

講義の様子

学科長からの花束贈呈

ゼミ生達からも花束が!

来場した松田学長とのツーショット

講義の後で…

講義後には、ささやかではありますが、会館内の食堂にて心理学科が主催するパーティが行われました。この機会に講義内容について質問をしようと待ち構えていた学部生達もおり、大変賑やかな会となりました。

他学部の先生方や卒業生・修了生(お子さん連れのOB、OGもいました!)、青野教授が備後地域で活動してきた「ふくやま女子会」の方々の姿も見え、本学での青野教授のご活躍ぶりを垣間見る思いがしました。

 

学長から一言:福山大学に心理学科を開設し、さらに人間科学研究科を設置し、こころの健康相談室も作り、。。いつも青野教授は、斬新なアイデアを出し、素早く行動し、あっという間に書類を書き上げ。。。さらに地域に出て行って豊富な人脈を形成し、社会人の大学院生を何人も育て。。。お疲れさま!そして、ありがとう!

 

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