水産食品科学実習(2)「タンパク質の電気泳動」
3年生の水産食品科学コースでの実習の様子をお伝えします。
鶏肉よりも卵によってアレルギーになる人の方が多いですよね?このアレルギーのもとになるのがタンパク質です。鶏卵と鶏肉のタンパク質を調製してゲル電気泳動を行い、違いを調べました。
ゲル電気泳動によって、大きさの異なるタンパク質を分けることを利用し、サンプルに含まれるタンパク質のおよその大きさが求められます。
自分たちで鶏卵および鶏肉から調製したサンプルを用い、ゲル電気泳動を行います。
用意した泳動槽にセットしたゲルのウェル(溝)に慎重にピペットマン(微量分注器)を用いて微量のサンプル(20μl)を添加します。
まずは4年生が見本として、タンパク質の大きさがわかっている分子量マーカーを添加します。
4年生の実験操作を参考にし、手元がぶれないようしっかりとピペットマンを固定して、丁寧にサンプルを添加していきます。
パワーサプライという装置で通電し、青い色素マーカー(BPB)が分離ゲルから流れ出るまで泳動させます。色素マーカーは泳動の先端の位置を知る目安になります。ゆっくりと流れていくため、約40分もかかります。
泳動終了後、4年生が丁寧にガラス板からゲルをはがしてくれます。
ゲルの半分は抗原抗体反応を利用して卵のアレルギーの原因となるタンパク質を特異的に検出するウエスタンブロットに使用します。
残りの半分はタンパク質を特異的に染めるCBB染色液に浸けて機械で振とうし、染色させます。
染色液の方は次回、ウエスタンブロットの方は次々回に解析します。
主要なタンパク質は無事に確認できるのでしょうか?